Apple Computerは米国時間28日、iTunes Music Storeの開始1周年を祝い、この人気のオンライン音楽サービスに10数種類の新機能を追加したと発表した。
同社はまた、現在までに7000万曲以上の楽曲が同オンラインサービスからダウンロード販売されたことも発表。この数字はAppleが当初予想していた1億曲よりは少ないが、これについて同社ではサービスやコンセプトが受け入れられるまでに予想よりも時間がかかったとしている。
それにもかかわらず、AppleのCEO(最高経営責任者)Steve Jobsはこの業績に満足しているという。「iTunesは初年度に、われわれが想像もしなかったほどの実績を残し、音楽業界に新しい方向性を示した」とJobsは声明の中で述べている。
今回発表されたiTunesの新機能のなかには「iMix」というものがある。これは、顧客が自分のプレイリストを他人に公開し、プレビュー、ランキング、購入まできるようにするというものだ。同社はまた、顧客の音楽ライブラリから曲を自動的に選択する「Party Shuffle」機能をiTunesに追加。この機能を使えば、これからどんな曲が再生されるかが判るほか、リストへの曲の登録・削除・並べ替えも可能となる。また、iTunesのサービスを利用して、CDケースに入れるジャケットをデザインし、印刷することも可能になる。
Appleは今回、顧客がiTunesの曲を読み込めるコンピュータの台数を3台から5台へと増やしたが、同じプレイリストをCDに焼ける回数は10回から7回へと減らした。
Jobsは、28日に行われた報道陣との電話会議のなかで、今回の変更は大半の人にとって問題にならないと思うとした上で、CD作成回数の制限は音楽業界からの要請であることを認めた。
「音楽業界から強い要望があった。同業界は(違法コピーによって)追い込まれた状況にある」(Jobs)
各音楽会社からの価格引き上げの圧力について問われたJobsは、全曲99セントの価格設定を維持すると述べた。標準の9ドル99セントより高く設定されているアルバムもいくつかあるが、Jobsはアルバムの価格は徐々に値下がりすると思う、としている。
「アルバムの売上を増やすには、値段を下げる必要がある」(Jobs)
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