情報筋によると、Intel最新のノートPC用チップは5月10日に発売予定で、同社ではこれに合わせて価格の引き下げと製品へのモデルナンバー制導入を発表するという。
DothanはノートPC用Pentium Mチップの新バージョンで、2Mバイトのキャッシュを搭載し、2GHzで動作すると、情報筋は述べている。また1.8GHzおよび1.7GHzで動作するモデルもデビューし、6月には速度を抑えて価格を下げたモデルも登場する予定だという。なお、現行のPentium Mチップは1Mバイトのキャッシュ搭載で、最高速度は1.7GHzとなっている。
同チップは当初今年初めに発売が予定されていたが、生産工程に問題が発生して登場が遅れていた。PC業界の情報筋やアナリストによると、同チップは5月10日に登場することになったという。
ノートPC用チップはわずかに供給過剰に陥り、第1四半期のIntelの売上高に影響を与えたが、この市場は今も同社にとって最も強い分野となっている。ノートPCの売上はデスクトップ機よりも急速に伸びているが、この流れはAcerなどノートPCに特化したメーカーに利をもたらしている。Acerはこのおかげで、第1四半期にPCメーカーの上位5社に食い込んだ。
Dothanは、IntelにWi-Fiチップを売り込むチャンスももたらす。同社幹部によると、Pentium Mを搭載したノートPCは、ほぼ全てがWi-Fi機能を内蔵しており、その半数以上はIntelが供給するものだという。
Dothanチップの発売にあわせて、いくつかのPCメーカーが同チップを搭載したノートPCの発表を行うと見られている。
まもなく登場するDothanチップは、Intelが新たに採用するモデルナンバーを付けた最初の製品となり、1.8GHzのDothanはPentium M 745、1.7GHzバージョンはPentium M 735として販売される。Intelは、長い間チップの区別にクロックスピードを用いてきていた。しかし、クロックスピードはパフォーマンスを決める要因の1つに過ぎない。モデルナンバー制への切り替えに当たり、IntelはライバルであるAdvanced Micro Devices(AMD)の手法に倣った。
市場調査会社のARSによると、755のモデルナンバーが付される2GHzチップの価格は1000個出荷時で637ドルとなり、また745は423ドル、735は294ドルになる。一方、既存のチップは31〜13%減産される。
ノートPC用チップの分野では、元々イスラエルにあるIntelの研究所で設計されたPentium Mシリーズが現在Pentium 4に置き換わりつつある。一方デスクトップ用では、Pentium Mから派生したJonahというチップが2006年までに主力になると見られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」