Hewlett-Packard(HP)は米国時間26日、同社のConsolidated Client Infrastructure(CCI)の主要コンポーネントであるHP Blade PC bc1000の出荷を開始したと発表した。CCIとは企業内にあるデスクトップPCの集中管理を可能とするもので、このアプローチによりサポートコストの削減や生産性向上を実現し、データ保護にも役立つとHPは説明している。
今回出荷されたプレードPCは、HPのシンクライアントと組み合わせて利用でき、多くの企業で現在使われているようなネットワーク対応のデスクトップPCに置き換わるものだという。
CCIを利用する企業では、安価なHP製のシンクライアント(もしくはターミナル)を各デスクに配備し、ネットワークを介して離れた場所に置かれたブレードPCに接続する。これにより、企業はデスクトップPCを1カ所に統合することが可能になり、管理の省力化、データストレージの集中化、生産性の増加などを実現できると、HPは声明の中で述べている。
HPのシンクライアントおよびブレードPCは、ネットワークへのログイン、ファイルへのアクセス、データの入力など、すべて通常のデスクトップPCと同じように使える。ブレードPCは一カ所で集中管理されるため、ハードウェアやソフトウェアのアップグレードを迅速かつ容易に行えることから、これを利用する企業ではサポートコストが低減できるとHPは述べている。
ブレードPCに切り替えた場合、ソフトウェアのアップデートは一晩で済み、またハードウェアの追加はわずか1時間ほどしかかからない。さらに、このシステムではあるマシンに障害が発生した場合にも、自動的に新しいマシンを割り当てるようになっているため、従業員は問題が解決するまで待つ必要がなく、生産性が向上する可能性もある。
加えて、1台のマシンを多くのユーザーで共有するメインフレームとは異なり、ブレードPCでは個々の従業員に専用のコンピュータと仮想的なワークスペースを割り当てるので、各々の計算処理能力も確保される。
HPは、標準的なデスクトップPCと比較した際、CCIでは従業員1人あたりのサポートコストを年間で最大1200ドル削減できると説明する。
HPにとって初のブレードモデルとなるBlade PC bc1000の価格は、およそ800ドル〜となっており、1GHzのEfficeon TM8000プロセッサを搭載する。同プロセッサは、半導体メーカーTransmetaがつくる低消費電力プロセッサの最新版。
だが、ブレードPCシステムへの切り替えには、ブレードのハードウェア、シンクライアント、追加のネットワークストレージ容量、インストールやトレーニングにかかるコストをふくめて、従業員1人あたり最低でも約1400ドルになると同社は説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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