総務省は4月27日、産業活力再生特別措置法(産業再生法)に基づいてソフトバンクBBに適用していた事業再構築計画の認定を取り消すと発表した。これにより、同社が受けていた登録免許税の軽減措置は終了する。
これは、ソフトバンクBBが総務省に提出していた内容から同社の事業構造が変化したが、同社が対象となる事業の再構築計画変更の手続きを行わないと総務省に報告したことにより決定したもの。ソフトバンクBBでは、「産業再生法の認定を受けると計画の枠内で事業を進める必要があることから、事業に制約も生じる。ブロードバンド通信分野の急激な変化の実態と事業内容がマッチしなくなる。今後の事業内容も当初の計画と大幅に離れたものになる可能性が高いため、今回変更の手続きは行わないことにした」と説明している。
総務省が発表している報道資料では、ソフトバンクBBの事業展開に「既存のADSL事業のみならずブロードバンド・インフラ関連周辺事業への今後の進出可能性が新たに発生」したとされているが、ソフトバンクBBはこの事業計画の詳細を明らかにしていない。
ソフトバンクBBは、ADSL事業の効率化と事業基盤強化のために、当時のディーティーエイチマーケティング、東京めたりっく通信、名古屋めたりっく通信、大阪めたりっく通信の4社を合併した。その際に、4社それぞれで合併前増資を行い、ソフトバンクBBの親会社ソフトバンクが合併後の増資を全額引き受けることで、自己資本比率の向上により財務体質の改善を進めた。あわせて、各社とソフトバンクとの間で債務の株式化を行った。この増資にともない、産業再生法に基づいてソフトバンクBBの登録免許税を2003年3月から2005年3月まで軽減されることになっていた。ソフトバンクBBは2003年10月17日に計画の変更申請を行っている。
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