ネットワーク機器メーカーのJuniper Networksは21日(米国時間)、買収したNetScreen Technologiesとの事業統合について、2月の買収発表以来初めてとなる説明を行った。
Juniperの最高経営責任者(CEO)Scott Kriensは、アナリストや投資家向けの電話会議を行い、同社の2004年第1四半期の決算を報告した。同氏はこの会議の中で、NetScreenとの事業統合について詳細を語った。同社は、4月16日にNetScreenの買収を正式に完了しており、その評価額はおよそ34億ドルだった。
Kriensは、Juniperがネットワークセキュリティ機器メーカーのNetScreenを買収するに至った動機を改めて説明した。ルータを開発するJuniperは、Cisco Systemsと競合している。同氏は買収の目的が、世の批評家がいうようなJuniperの製品ラインナップの弱点補強にあったわけではなく、あくまで「長所を組み合わせる」ことにあったと強調した。
またKriensは、製品ラインを統合したり、新製品を開発したりする予定があると述べたが、それらの具体的なスケジュールには言及しなかった。
「顧客が望んでいるのは統合された製品だ。しかし、中途半端な製品を提供する訳にはいかない。新しく統合された製品は、ネットワークとセキュリティ両方の点で、最高の水準になければならない」(Kriens)
この統合製品の分野では、おそらくCiscoの方が、Juniper-NetScreenよりも、競争の一歩先を行っている。Cisco製品の利点のひとつは、多様なセキュリティ機能を異なる形態で提供できることにある。顧客はファイアウォールを設置するために新しい機器を購入することもできれば、ブレードを使用して既存のスイッチやルータに新しい機能を追加することもできる。
NetScreenはJuniperの売上に貢献すべく業務を開始したが、両社の製品シリーズが統合されるまでにはまだ少し時間がかかるだろう。Juniperの最高財務責任者(CFO)Marcel Ganiは、JuniperとNetScreenの統合による効果が売上に現れるまで半年かかるだろうと、電話会議の中で述べた。
また、これとは別に両社はそれぞれの四半期決算を発表した。Juniperの純利益は前年同期の370万ドルから、前期は3350万ドルとなり、1株あたりの利益も1セントから8セントに増加した。売上高のほうも急増し、前年同期の1億5720万ドルから43%となる2億2410万ドルを記録した。
一方NetScreenの第1四半期決算は、売上高が約9350万ドルで、前年同期の5830ドルから60%の増加。また損失額も、前年同期の590万ドル(1株あたり7セント)から300万ドル(1株あたり3セント)へと縮小している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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