Microsoftは、同社のソフトウェアで使用されているプロプライエタリなXMLスキーマの公開プログラムを拡大し、チャート作成アプリケーションVisioの仕様を公開した。
同社は、Visioで文書の記述に使用されている拡張マークアップ言語(XML)スキーマの、ドキュメンテーションと利用料無料のライセンスを提供している。Visioは、さまざまな図やチャートを手軽に作成できるビジネスグラフィックスソフトだ。
XMLは、異なるコンピュータシステム間でデータを交換する際の標準として、急速な成長を遂げている。Microsoftでは、同社の多くのアプリケーションで、XMLデータを記述するためにプロプライエタリなXMLスキーマを使用している。
同社は昨年末に、今回のVisioに先駆け、Excel、InfoPath、WordというOffice Systemシリーズの3つの主要アプリケーションに使われているXMLスキーマを公開した。
Microsoftでは今回の決定について、XMLのビジネス利用拡大と、ソフトウェアパートナーがこのフォーマットを利用することを奨励するものだと説明している。しかしアナリストのなかには、このプログラムには規制当局からの圧力が影響していると見る向きもある。
またこのXMLスキーマ公開プログラムは、同社が拡大中の「Shared Source」計画の一環としてソフトウェアの根底部分を公開することに、徐々にではあるが積極的になってきたことを示しているともいえる。
Visioは、組織図などの複雑なビジネスグラフィックス作成に用いられるソフトウェアで、Office Systemの一部となっている。Microsoftでは、Visioが使用しているXMLフォーマットを公開することにより、他のソフトウェアメーカーがVisioチャートを表示フォーマットとして利用するのを奨励したいと考えている(同社プロダクトマネージャー、Bobby Moore)
Mooreによれば、Visioは複雑なデータセットを表示するのに優れており、CRMシステムやERPシステムなどのバックエンドソフトウェアのデータを扱う場合には特に有効だという。「特定の分野では、Visioがデータの可視化に非常に役立つ」(Bobby Moore)
また同氏はVisioをバックエンドシステムと連結すれば、さらに便利になるとも述べている。
「Visioは今まで、特定の状況での静的な図の作成に優れていた。だがこのソフトウェアは動的な図が作成できるという点でも価値が非常に高いと思っている。組織図をバックエンドのデータベースにリンクさせれば、データベースに入力された変更が組織図に反映される」(Moore)
DataDiagramMLと呼ばれるVisioのスキーマは、現在Office Developer Centerを通じ、無償ライセンスで提供されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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