矢野経済研究所は4月14日、中堅規模の企業における基幹情報システムの構築実態とERPの導入に関する調査結果を発表した。ERPの導入率は、財務会計業務において最も高かった。
基幹情報システムの導入実態については、生産管理や販売管理におけるシステムでは、約6割が自社開発をしていることがわかった。一方で、人事給与や財務会計におけるシステムの自社開発率は27%前後で、パッケージソフトを利用している場合が多い。
ERPパッケージの導入率では、財務会計システムに関する導入比率が高く、年商501〜1000億の企業で25.8%、年商100〜500億円の企業で17.5%、年商100〜1000億円の中堅企業全体では21.0%だった。一方で、販売管理や生産管理といった業務面でのERPの導入率は低く、自社開発型のレガシーシステムが多く存在する。
財務会計システムにおけるERPパッケージの種類としては、SSJのSuperStreamが20.2%でトップシェアを持ち、次いでSAPのR/3(13.8%)、富士通のGLOVIA/GLOVIA-C(12.8%)となっている。人事給与システムにおけるERPパッケージの種類としてはオービックのOBIC7が20.3%で首位、販売管理システムにおけるERPパッケージの種類は、Oracle APPS/EBSとSAP R/3が17.6%で同率首位だった。
ERPパッケージの選定理由としては、経営上層部によるトップダウンの裁定が34.8%と最も多く、次いで機能面(28.4%)、導入コスト優先(25.5%)という結果になっている。
調査は国内中堅企業519社に対して、郵便によるアンケートで行われた。調査期間は2003年9月から11月。調査対象企業の業種は、加工製造業が106社、組立製造業が91社、卸業が131社、小売業が86社、サービス業が105社となっている。
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