MicrosoftとメインフレームソフトウェアベンダーのMicro Focus Internationalは、IBMのメインフレーム顧客切り崩しを狙い、これまでの提携をさらに強化した。
両社は、米国時間8日にニューヨークで開催される顧客向けイベントで、既存の提携拡大を発表し、あわせてIntelプロセッサ搭載のWindowsサーバにメインフレームアプリケーションを移行することのメリットを大々的に訴えるものとみられる。今回の提携では、特にメインフレームで普及しているトランザクション管理システム「Customer Information Control System(CICS)」を運用する顧客に向けて、代替案を提供する。
英国に本社を置くMicro Focusの最高経営責任者(CEO)Tony Hillは、CICSアプリケーションをWindowsに移行すればコストを削減できるほか、プログラムの変更が容易になると述べて、さらにIBMは旧型システムのサポートを打ち切る可能性もあるため、そういったリスクも回避できると付け加えた。
この件について、IBMはコメントを発表していない。
Microsoftは、IBM製メインフレームの顧客にとってWindowsへの乗り換えの「機が熟した」として、これらの顧客にねらいを定めている。
「(Windowsは)IBMにとって、従来のメインフレームの販売上大きな脅威だと思う。MicrosoftとMicro Focusの両社にとって、これは戦略的に非常に大きなチャンスだ」(Hill)
MicrosoftとMicro Focusは、メインフレーム用アプリケーションをWindowsに移行するための製品やサービスを提供していくことになる。
Micro Focusのサーバソフトウェアを使えば、既存のCICSアプリケーションをIntelチップ搭載のWindowsサーバに移行する際、何も手を加える必要がないとHillは説明している。COBOLで書かれたメインフレームアプリケーションを一度Windowsに移植してしまえば、あとはMicrosoftの開発ツールを使って、顧客が自らアプリケーションの保守や変更を行うことができるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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