データストレージ市場への参入を進めているMicrosoftは、ストレージに重点を置いたオペレーティングシステム(OS)のアップグレード版や、ストレージネットワークの管理を改善するよう設計されたサーバ用OSに変更を加えたことを発表した。
米国時間4月5日に行われたこの発表は、同社がWindows技術をネットワークストレージ環境での主要な技術にしようと真剣に考えていることを示す最新の動きとなる。企業はこうした技術を利用して、ストレージ機器の有効活用や各種機器の管理能力を改善しようとしている。
Microsoftのストレージ製品管理/マーケティングディレクター、Zane Adamは声明の中で、「顧客からは、Windowsプラットフォームでネットワークストレージを使い、自社のITインフラの効率を改善する方法を探しているという話を耳にしている」と述べている。
Microsoftによるストレージ関連の発表の中には、Network-Attached Storage(NAS)デバイス用OSであるWindows Storage Server 2003に重点を置いたものもあった。NAS製品は、主にネットワーク上でファイルを提供する専用のコンピュータ。同社によると、Windows Storage Server 2003では、MicrosoftのメッセージングソフトウェアであるExchange Server 2003から送られたデータも保管できるようになったという。Microsoftでは、Exchange Server 2003をサポートした「特別パック」は数カ月以内にNASデバイスメーカーを通じて顧客に提供されると話している。
Microsoftは昨年、それまでよりもハイエンドの顧客獲得を狙い、NAS用OSの改訂版をリリースした。DellやHewlett-Packard(HP)などのNASメーカーは、自社のマシンにMicrosoftのソフトウェアを採用している。
Microsoftはまた、Storage Area Network(SAN)を管理しやすくするWindows Server 2003の変更も発表した。SANは、主にFibre Channelプロトコルを使ってストレージデバイスをサーバコンピュータとリンクするもの。従来SANは基盤の「ブロック」レベルでデータにアクセスしたり、通常はパフォーマンスや容量が上回ることで、NAS製品と差別化されてきた。だが、両技術の差は徐々に縮まりつつある。
Microsoftによると、同社はIT管理者がSAN上の機器に関するデータを収集できるようにする「Fibre Channel Information Tool」をWindows Server 2003用に開発したという。同社では、このツールはさまざまなベンダーから出ている機器が混在した環境での、問題解決に必要なコンフィギュレーションデータを顧客に提供すると説明している。このツールは5月に無償でダウンロードできるようになるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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