ブロケード、新SANスイッチで小中規模ビジネス市場へ参入

藤本京子(CNET Japan編集部)2004年04月01日 10時00分

 Brocade Communications Systemsは4月1日、中小規模ビジネス(SMB)向けのエントリーレベルSANスイッチ、SilkWorm 3250および3850を発表した。このスイッチは、同社がSMBを対象に展開する戦略の第一弾として開発されたもの。企業の支店などを含む小規模なSANの構築にも対応でき、同社では今後もSMB市場を対象とした製品の拡充をねらう。

 中小規模の組織ではIT予算も要員も限られているため、IT投資に対するROI(投資対効果)は大きな課題だ。今回発表されたスイッチは、SANを新規に導入するユーザーがストレージネットワークにアクセスするための安価で使いやすい製品で、「設計の中心に第4世代のカスタムLSI(ASIC)を統合することで高性能・多機能を安価に実現した」(同社)という。

 SilkWorm 3250、3850はそれぞれ8ポート、16ポートを備えており、共有システムアーキテクチャや全てのBrocade製SANプラットフォームと完全な互換性を持つという。特定の顧客による構成要求に対応できる各種の機能オプションがあり、再販企業とエンドユーザー組織がブロケード製SAN製品をインストールし、サポートすることが可能。

 同新製品は、「業界トップクラスのセットアップと使用の容易性を実現している」(同社)。初めてSANを導入する顧客は最小構成で導入を行い、のちに経済的な方法で機能追加ができるという。また、ソフトウェアアップグレードの際はホットコードによる起動が可能で、アップグレード時に動作を停止させる必要はない。一部の構成ではセットアップウィザードも用意されているという。

 IDCストレージ研究担当バイスプレジデントのRichard Villars氏によると、SMB市場が直面している問題の多くは大規模なエンタープライズと同じで、ストレージ容量への要求は増大し続けるが、ストレージハードウェアへの予算とサポート要員は固定されているという点だ。これまで、ほとんどのSMBや大規模企業の支店では、SANの価格の高さとその複雑性から、SANソリューションを活用して効率性、可用性、管理性を向上させることが困難だったが、Brocadeでは今回の新スイッチでこういった問題を解決したいとしている。

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