エプソン、中期経営計画を発表、06年度に経常利益率9%以上に

 セイコーエプソン(草間三郎社長)は3月25日、04年度(05年3月期)から06年度までの3か年計画「Action(アクション)07」を策定したと発表した。06年度までに売上高を1兆7700億円、経常利益率を9%以上、フリーキャッシュフロー1500億円を目指し、設備投資で3200億円を計画する。

 03年度の業績見通しについては、売上高が1兆4140億円、経常利益が700億円(経常利益率は5%)、フリーキャッシュフローが735億円を見込む。同社では、03年1月に中長期基本構想として、「SE07」を策定しており、「アクション07は、SE07の実行計画」(草間社長)と位置づけ、大幅な増加計画を打ち立てた。

 設備投資では04年度に1200−1300億円を計画しており、千歳工場や諏訪南工場の高温ポリシリコンTFT能力増強に300億円、豊科工場のMD−TFD新技術対応および生産性向上に40億円、フィリピンにおけるディスプレイ第3拠点の後工程能力増強に30億円、酒田工場のモバイルグラフィックエンジンなどに向けた0.18/015μの能力増強に80億円を投資する。

 製品戦略については、インクジェットプリンタおよび複合プリンタでホームDPEを、レーザープリンタではカラー化を訴えるとともに、家庭向けプロジェクタやプロジェクションテレビの拡販を図っていく。草間社長は、「当社のビジネスドメインである『画像と映像』が成長路線にあるため、千載一遇のチャンス」と話した。

 中小型液晶ディスプレイに関しては、携帯電話のカラー化やデジタルカメラの需要増などによって今後も成長すると予想。3月24日付で三洋電機と液晶事業統合に関する基本合意を交わし、合弁会社を設立する予定。「中小型液晶ディスプレイ分野のリーディングサプライヤーを目指す」(同)と意欲を見せている。

セイコーエプソン

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