アリゾナ州スコッツデール発-- GoogleのCEO(最高経営責任者)Eric Schimdtによると、検索大手の同社は、自社のエンジニアの1人が作り出したソーシャルネットワークサービスを、おそらく1年以内に自社の検索サービスに統合することになるという。
米国時間22日にPC Forumで講演したSchmidtは、同社で働く28才のOrkut Buyukkoktenが発案した「Orkut.com」に関する計画を発表した。同氏は、スケジュールなどの詳細は明らかにしなかったものの、Orkutが現在ベータテスト中であること、そして「(Googleの)大半の製品は約1年間ベータテストされる」と述べた。
ソーシャルネットワークは、個人がバカンス、天体、車の格安パーツといった様々な情報を見つけだせるものだが、今回3日間にわたって開催されているPC Forumでも、今後のトレンドに影響を及ぼす話題として、大きく取り上げられている(なお、News.comを運営するCNET Networksは先週、PC Forumの買収を行った)。
また、YahooのCOO(最高業務執行責任者)Dan Rosensweigは、「ソーシャルネットワークは、コミュニティの崩壊に対する回答だ」と語っている。
Schmidtによると、このようなサービスでは、利用者が専門家もしくは少なくとも何らかの知識を持つ人との接点を持てるようになるため、Googleが現在提供しているような自動検索機能の補完的役割を自然に果たしてくれるという。
「検索に関する問題の1つは、人を見つけることができないことだ。我々は、これらのソーシャルネットワークには膨大な量の情報が集まると考えている」(Schmidt)
理屈の上では、ソーシャルネットワークを使って情報を探したほうが、適切な情報が入手できることになる。情報を提供するのは結局は人であってマシンではないからだ。自動検索は、質は高いがまだ完全ではない。Schmidtは聴衆に向かい、最初に検索を実行したときに必ず答えが見つかるかどうかを尋ねたが、見つかると答えた人はいなかった。
「我々のサービスに満足している人はいないということだ。最初の検索で質問に答えられるようになるまで我々の仕事は完了したとはいえない」(Schmidt)
Schmidtはソーシャルネットワークの潜在力に関して楽観的ではあるが、Googleはこのプロジェクトに膨大な投資はしていないという。現在、開発に携わっているエンジニアは3人いるが、プロジェクトスタート当初はOrkut本人だけで、プロジェクトを支えたサーバも1台だけだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス