マイクロソフトは3月22日、オリックスおよびダイヤモンドリースの協力を得て、中小企業のIT化を支援する金融サービス「IT推進ファイナンス」を開始すると発表した。与信限度額の設定を適切に行うとともに、条件によっては有利な優遇利率を適用する。
中小企業がIT化投資に向け資金調達を行う際の問題について、マイクロソフトは「企業情報が不足しているため、金融機関は与信限度額の設定が困難」と指摘する。それに対し、オリックスとダイヤモンドリースは以前から中小企業市場でのファイナンス業務に取り組んでいたので、中小企業向け融資について豊富なノウハウを蓄積しているという。そこで、3社は各社のノウハウを生かし、中小企業のIT活用を促進する取り組みであるIT推進ファイナンスを開始する。
この取り組みは、融資を希望する企業に代わって、マイクロソフト認定パートナーがリース会社にIT推進ファイナンスの利用申し込みを行う。リース会社は、独自の与信決裁システム(スコアリングシステム)を活用し、原則として融資限度額500万円までの案件に対して自動的に審査を行い、与信枠を設定する。この仕組みの基盤には、オリックスのORIX Quick Lease(OQL)と、ダイヤモンドリースのパートナーリースを使う。
与信審査の際には、中小企業向けITコンサルタント資格「マイクロソフト認定システムコーディネータ制度」の認定システムコーディネータも活用できるという。「認定システムコーディネータを通じてユーザー企業の定量情報と定性情報をリース会社に提供することで、より実態に即した与信審査が実現される」(マイクロソフト)
IT推進ファイナンスは、融資、分割払い、リースのいずれかを選択可能。中小企業のIT化をさらに支援するため、1件あたり500万円以下の案件で、従業員数100名以下の事業所からの利用申し込みには、通常より有利な優遇利率を設定する。融資対象は、マイクロソフト製品を含むハードウェア、ソフトウェア、サービスなどのIT投資で、Windows Serverファミリーを含む案件に限る。
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