NECは3月18日、中国における携帯電話端末事業戦略を発表した。今後、ハイエンド機種を中核として、よりバリエーションに富んだ商品展開を加速し、2004年は中国市場向けに20機種以上を投入する計画を明らかにした。
同社では、03年1月から中国の2.5世代/モバイルインターネット市場に向け、大型カラー液晶画面、Java技術やカメラなどのマルチメディア機能を搭載した高付加価値・高機能な携帯電話端末を投入しており、新たに発売する3機種をあわせ約10機種をラインアップしている。
中国は、携帯電話の累計加入者数が2億7000万を突破し、世界最大の携帯電話市場になっていることから、同社では、モバイル分野における優位性を発揮できる最重要地域と位置づけている。昨年11月には、中国大手デザインハウスのTechfaithグループと合弁開発設計会社「STEP Technologies」を設立するなど、中国のパートナーと連携した技術・製品開発、グローバルサプライチェーンマネジメント(SCM)、顧客満足(CS)推進の体制をこの1年で整えた。
今回、「中国モバイルターミナル事業推進本部」(2004年3月にモバイルターミナル開発センターから改称)を新たに設置。これまでの中国向け商品企画、開発機能を拡大し、中国、日本と他地域の連携によるグローバルSCM、技術開発体制を統括することで、より一体化した運営を行う拠点とした。今後、同部門を中心に現地化や商品ラインアップの強化によるブランド戦略の推進を図るとともに、先行技術開発やサービスに適した端末の開発などにおける携帯電話事業者との連携を密接に行っていく予定。
また、同社は3G携帯電話分野で、2005年には全世界で15%のシェア獲得と世界のトップ3を目指しており、中国市場においてもトップグループを目指していく考え。
なお、中国に投入する新機種は、(1)フラッグシップモデルとなる、1.8インチTFTカラー液晶ディスプレイと30万画素デジタルカメラを内蔵した世界最小・薄型のカード型携帯電話「N900」、 (2)女性をターゲットとしたペンダント型デザインの携帯電話「N910」、(3)3DJavaアプリを搭載し、中国で初めてQVGA2.2インチLCDディスプレイを採用した折りたたみ型の高機能機種「N820」――の3機種。
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