ターボリナックスは3月16日、同社のデスクトップLinux OS「Turbolinux 10 Desktop(10D)」に関して米Hewlett-PackardとOEM契約を締結したと発表した。HPは日本を含むアジア12カ国において企業向けデスクトップPCに10Dを搭載し、出荷する。
10Dは2003年10月に発売され、現在までの国内出荷本数は約2万本。Linux2.6カーネルを採用し、ユーザーインターフェースや管理性をWindowsに近づけている。また、WindowsとLinuxを同一PCにインストールできるデュアルブート機能を持つ。現在は量販店でパッケージ販売されているほか、ノーブランドのホワイトボックスPCにバンドルされて売られている。対応言語は日本語、中国語、英語の3つ。
今回の契約により、HPでは中国市場を皮切りに、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムまで順次拡大し、10D搭載PCを出荷する。なお、日本国内での販売について日本HPでは「米国本社と協議して今後検討する」としている。
今回HP向けに提供される10Dは、オープンソースのオフィス・スイート・ソフトウェアである「OpenOffice.org 1.1」を搭載する。OpenOffice.org 1.1は、MicrosoftのOfficeと同等の機能や操作性を備え、ファイルの読み込みについて互換性が確保されている。
ターボリナックスはHPのエンジニアに対するサポートを実施する。また両社は互換性と動作の保証を行うための事前検証に取り組むとしている。
今回の提携について米HP Personal System Group Software Product MarketingのディレクタであるTad Bodeman氏は「HPは、これまで顧客に対して自由な選択肢を提供することに注力してきました。そして、アジアにおけるターボリナックスとの契約は、ワールドワイドにおけるHPの顧客ニーズに対するコミットであるといえます」とコメントしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」