日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は3月16日、ロイター・ジャパンの市況情報配信システムReuters Market Data System(RMDS)のLinux版を同社製サーバHP ProLiant上で構築し、同システムを使った国内顧客向けサービスの提供を2004年7月に開始すると発表した。「海外における実績では、Linux採用によりインフラコストを既存Unixシステムに比べ5割以上削減できた」(日本HP)
RMDSは、金融機関のディーリングルームで使用される市況情報表示/分析システム。日本HPによると、「これまでUnixサーバが多用されていたこの種の金融システムでも、総所有コスト(TCO)削減、性能/柔軟性向上、実装の容易さに対する市場ニーズの高まりで、Linuxが注目されるようになった」という。Linux版RMDSは、英Reuters、米Intel、米Red Hat、米Hewlett-Packardが2003年2月に開発したもので、HP ProLiantサーバ上で運用すると「既存Unixシステムの4倍〜5倍の価格性能比を発揮する」(日本HP)。
日本HPは、既存のUnix版システムからLinux版システムへの移植を支援するほか、RMDSシステムの導入支援/インストールを担当する。さらに、RMDSを含むロイターの顧客向けサービスの保守/サポート業務も請け負う。これにともない、日本HPは、ロイターが入居している同じビル内に新オフィスを設け、約60名のサポート専任担当者を常駐させている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)