日立グローバルストレージテクノロジーズ(Hitachi Global Storage Technologies:HGST)は、企業が大量のデータを格納したり、一般ユーザーが約400時間もビデオを録画できる、大容量ハードディスクドライブを今週発表する予定だ。
HGST関係者によれば、新しいハードディスクは容量400Gバイト、回転速度は7200rpmで、ATA(Advanced Technology Attachment)インタフェースを採用しているという。このハードディスクには、デスクトップPCで長く使われてきているパラレルATAインタフェース、またはより新しいシリアルATAインタフェースが付属。情報筋の話では、「Deskstar 7K400」というこのハードディスクは現在HGSTでテスト中で、今年後半に発売されるデジタルビデオレコーダ(DVR)製品に搭載される可能性があるという。
HGSTはDeskstar 7K400について、3.5インチクラスで最大容量のATAドライブとして宣伝している。調査会社Gartnerのアナリスト、John Monroeによれば、現在入手可能な最大容量の3.5インチATAドライブは、Maxtorの320GBのドライブだという。しかし、Maxtorのドライブの回転速度は5400rpmで、これは7200rpmドライブに比べ性能が劣ることを意味するとMonroeは述べ、さらに、これまで7200rpmで回転する3.5インチのATAドライブでは、250GBが限界だったと付け加えている。
HGSTは、このとてつもなく大容量のハードディスクが、コンシューマ市場と企業向け市場の両方で、メーカー各社の注目を集めると期待している。
企業市場に関して言えば、このハードディスクは「nearline」という、ディスクベースのデータ記憶装置をターゲットにしている。この種の装置は、SCSI(Small Computer System Interface)やFibre Channelインタフェースを採用したシステムに比べ、処理能力や信頼性で劣るが、磁気テープ記憶装置に比べると、高速なデータリカバリが行える。
HGSTは先ごろ、ハイエンド記憶装置向けに開発した300GBという大容量のドライブと、法人顧客向けの小型の2.5インチドライブのプロトタイプも発表している。
Deskstar 7K400は、テレビ番組を録画したり、録画しながら再生もできるデジタルビデオレコーダでの採用も狙っている。同社には、すでにDVR搭載用の250GBの製品がある。同社関係者によれば、この大容量の新しいドライブは、通常の番組なら約400時間、高品位テレビ(HDTV)の場合には45時間の録画が可能だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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