アビームコンサルティングが3月9日、国内大手企業を対象に行ったIT投資意識調査結果を発表した。調査は、東証一部上場企業を中心に約1500社の経営企画部門長ならびにIT部門長に対してアンケート調査を実施し、125社から有効回答を得た。
過去3年間に行ったIT投資の成果については、期待以上とした企業は皆無で、期待通りと解答した企業も全体の3割に過ぎなかった。項目別にみると、ほとんどの項目で「やや不十分」とする回答が4割から5割を占めている。
全体的に期待通りの成果が得られていないにもかかわらず、同業他社と比べ自社のIT投資が「かなり積極的」もしくは「やや積極的」とする回答が半数近くを占めている。また、3年前に比べ、売上高に対するIT予算の比率は横ばいもしくは上昇とする企業が8割を占めた。さらに、IT投資で成果を上げている企業は、企業業績も好調であることが確認された。
アビームリサーチの木村公昭ディレクターは、「IT投資で期待どおりの成果を上げている企業が3割というのは予想以上に低い数字だ。ITの投資対効果を疑問視する声が出るのも無理ないが、IT投資で成果を上げている企業が確実に存在することも事実だ」とコメントしている。
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