米VeriSignが管理セキュリティサービスを提供する未公開企業、米Guardentを買収した。発表は17日(米国時間)に行われる予定。買収価格は株式と現金合わせて1億4000万ドル。
今年、設立4年目を迎えるGuardentは、マサチューセッツ州ウォルサムに拠点を置き、大企業向けセキュリティ管理サービスを提供している。VeriSignも同様のサービスを提供しているが、Guardentは脆弱性管理など、VeriSignが弱い分野を専門的に扱っている、とVeriSign Security Servicesのシニアバイスプレジデント、Ben Golubは語った。
これまで各企業は、ファイアウォールやVPN(Virtual Private Networking)機器の導入に莫大な資金を投じてきたが、大半の企業はそれらの機器を完全に管理しきれていない、とGuardentの創立者兼CEO、Maria Cirinoは指摘する。
Cirinoは電話インタビューの中で、「セキュリティ機器やそれらの機器から出るデータの管理はより一層難しくなってきた」と語った。Cirinoは買収契約手続き完了後もシニアバイスプレジデント兼管理セキュリティサービス担当ゼネラルマネジャーとしてVeriSignに残り、同社のエグゼクティブバイスプレジデント兼セキュリティ/支払部門担当ゼネラルマネジャー、Judy Linの指揮下に入る。
さらにVeriSignは、Guardentに勤務するおよそ150人の正社員を同社のスタッフに加えると発表した。買収契約交渉は2月末に完了予定で、VeriSignの2004年の実績には影響しないという。
VeriSignはセキュリティ製品を強化すると共に、同社と顧客が集めた情報を統合し、それらの情報を使って様々な脅威を回避したいと考えてきた。
VeriSignはセキュリティ分野のほかにも、ドメインレジストリや通信サービスを提供するなど、様々なビジネスを手掛けている。同社は今年、タイプミスしたアドレスや、実在しないアドレスへのアクセスを全て同社のサイトにリダイレクトするサービスを立ち上げ、マスコミをにぎわせた。
VeriSign は1995年にセキュリティビジネスに参入し、2001年から管理セキュリティサービスを提供してきた。Merrill Lynchは同社の主要顧客企業の1社だ。
Cirinoによると、Guardentがセキュリティ管理を手掛けている企業は、Fortune 500にランクされる企業の12―13%を占め、その中には金融機関上位50社の内の15社も含まれているという。同社の主な顧客としては、ウェブ検索企業のOverture Servicesが挙げられる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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