HP、Opteronプロセッサ搭載サーバをまもなく発表へ

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年02月24日 15時33分

 Hewlett-Packard(HP)は、Advanced Micro Devices(AMD)のOpteronプロセッサを搭載したサーバを24日(米国時間)に発表するとみられている。これにより、64ビットプロセッサを巡るAMDとIntelの戦いが、新たな展開を見せることになる。

 この動きにより、HPは4大サーバメーカーのなかで、AMDのチップを採用する3社めの企業となる。情報筋では、HPのOpteron搭載サーバは、1〜4基のプロセッサを搭載するとみられているという。

 HPはこの件に関するコメントを控えているが、報道関係者に宛てた声明の中で、HPのEnterprise Storage and Servers部門を担当するバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャScott Stallardが、24日に「業界標準に沿うHP製品のポートフォリオの今後の展開について発表する」と述べている。

 Opteronは、広く普及しているIntelのPentiumやXeonなどの32ビットの「x86」プロセッサに、64ビット機能拡張を追加し、32ビットプロセッサが抱えるメモリ容量4Gバイトの障壁を克服している。

 Intelは先週、CTという互換性のある技術で、Opteronの64ビット機能拡張に対抗すると発表した。この技術は、2004年半ば頃に発表される新しいXeonプロセッサ(開発コード名「Nocona」)に採用される予定だ。

 Intelがこの技術について発表するまでは、Opteronの64ビット機能拡張に対応したソフトウェアを利用したいと考える企業は、AMDが今後も競争力のあるサーバ用プロセッサを出し続けることに賭けるしか手がなかった。しかし、Intelによるx86チップの拡張機能で、64ビット対応ソフトウェアは両社のいずれのプロセッサでも動作できることになり、したがってOpteronは特別な選択肢ではなくなる。

 HPがOpteronと64ビットのx86プロセッサの両方を採用することは、Intelの前述の発表前ほどにはインパクトを与えるものでなくなったが、依然として注目に値する。HPとIntelは、これまで10年以上も、ハイエンドの64ビットプロセッサ「Itanium」の開発に重点的に投資してきた。なお、Itaniumでは、エミュレーションによる処理を経るために、x86系ソフトウェアの動作が遅くなる。

 Itaniumは、デスクトップPC市場を支配するPentiumと同じように、サーバ市場で広く普及すると見られていた。しかし、製品開発の遅れや、2001年に終わりを迎えたサーバ市場の活況、Xeonのシェアの増加、Opteronの登場、さらにはIBMやSunのプロセッサとの競争の激化などによって、Itaniumの広範な普及の可能性は次第に薄れてきている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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