サンフランシスコ発--今年の年末に向けて、自分のノートPCに話しかけるユーザーが増えていくかもしれない。
Intelのモバイルプラットフォームグループでゼネラルマネジャー兼バイスプレジデントを務めるAnand Chandrasekherは、開催中のIntel Developer Forumでインタビューを行った。その中で同氏は、メーカー各社がVoice over Internet Protocol(VoIP)機能を統合したノートPCを今年発売する計画を立てており、その後には携帯電話機能を内蔵したノートPCも提供する予定だと語った。この電話モジュールは、ノートPCがスリープ状態でも、受信した電子メールや予定表を確認できるようにするという。これらの追加通信機能は、Extended Mobile Access(EMA)という名で呼ばれるものだ。
まもなく登場するノートPCがすぐに電話機業界の脅威になることはないが、これらの製品が特に海外出張に出かけるビジネスユーザーの間でVoIPの人気を一気に高める可能性がある。個人ユーザーは現在でもノートPCを使ったVoIP通話が可能だが、通常そうするには自分でシステムを設定する必要がある。
「かなりのお金の節約になる。電話機能の統合はきっと実現する」とChandrasekherは語った。
Microprocessor Reportの編集長、Peter Glaskowskyは、まもなく登場してくるVoIP機能内蔵のノートPCは、携帯電話の所有率が高い個人ユーザーをターゲットにしているため、潜在市場は小さいと断言している。
だが、現在の状況が、これらのVoIP内蔵PCの普及を助ける可能性がある。現在、インターネット経由でほとんど無料で電話をかけるための通信インフラがすでに存在しており、またVoIP技術も以前と比べてスムーズにコンピュータと融合するようになっている。
EMA技術を使った電話機は、PCの画面の外部パネルに組み込まれる。この電話機は小型スクリーンといくつかのコントロールボタンからなり、ノートPCがスリープ中でも電話としては機能し続けるため、通話やメッセージの記録も可能だ。さらに、この機能は電子メールの件名や送信者も表示し、ユーザーは電子メールの全体を見ることもできる。また予定表の情報も表示されるが、ただしインスタントメッセージには対応していない。
Chandrasekherは、「OutlookとExchangeとボイスメールが付いたようなものだ」と語り、EMA機能はノートPCの電力の大半を消費するメイン画面が不要になるので、消費電力削減にも役立つと付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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