米国時間18日に発表されたディスプレイ技術に関する新たな展開で、ノートPCのバッテリ駆動時間がさらに伸びることになる。
東芝と松下電器の合弁会社である東芝松下ディスプレイテクノロジーは、消費電力の少ないノートPC用ディスプレイを開発したことを明らかにした。また、ある業界団体はノートPCの液晶パネルの電力効率を向上する新しい仕様を発表した。
さらにIntelは、まもなく登場予定のノートPC向けプロセッサ「Sonoma」で、ディスプレイ表示に必要な電力の削減する技術をサポートすると発表した。
バッテリ駆動時間の短さは、ノートPCユーザーにとって、たいていの場合欲求不満の元となっている。ノートPCの電力の多くは、液晶画面(LCD)のドットを明るく保つために消費されている。平均的なノートPCでは、電力消費の最大40%がディスプレイ関連で使われていると、Intelのモバイルプラットフォーム部門マネージャ、Kamal Shahは述べている。
東芝松下ディスプレイテクノロジーによると、14.1インチのSXGA+ディスプレイ(1400x1050ピクセル)の一般的な電力消費量は3.5〜4.4Wになるという。同社では、消費電力がわずか2.7Wの14.1インチSXGA+ディスプレイや、2.38Wの電力消費で済む14.1インチのXGAディスプレイ(1024×768ピクセル)を開発したと語った。
これらのディスプレイは技術発表用の試作品であり、実際の製品の登場時期はまだ未定だと同社は説明している。
18日には、Standard Panels Working Groupも、SPWG 3.0という仕様を発表した。これは、パネル共通化の促進とディスプレイの電力消費量の低減を狙ってつくられたもの。同団体は、ノートPCメーカーならびにLCDパネルメーカーが集まり、ノートPC用ディスプレイ向けの機械ならびに電気的な標準を策定している。
SPWG 3.0仕様には、インバータと呼ばれる変換器のディスプレイパネルへの組み込みなどに関する推奨事項が盛り込まれている。インバータは、バッテリから供給される直流電源(DC)をパネル上の照明装置で使用される交流電源(AC)へと変換する。パネルモジュール上にインバータを直接組み込むことで、電力の利用効率に優れた設計が可能になると、Shahは語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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