非営利のオープンソースソフトウェア推進団体Free Standards Groupは29日(米国時間)、Linux開発ガイドラインであるLinux Standard Base(LSB)バージョン2.0を公開したと発表した。
Linux Standard Baseの目的は、さまざまな企業が出しているLinuxオペレーティングシステム(OS)で稼働するプログラムをソフトウェアメーカーが開発しやすくするために、Linuxの一部の機能を標準化することだ。すでに各ソフトウェア開発会社は、Red HatやSuSE Linux、MandrakeSoft、Conectiva、ThizLinux Laboratory、Sun Wah Linux、Turbolinux、ProgenyなどLSB認定を受けたLinux製品に取り組んでいる。
Free Standards Goupでは、ソフトウェアメーカーが互換性のないバージョンへの対応にとられる時間が減ることで、新機能の開発に集中でき、いままでよりも短時間でそうした機能がアプリケーションに組み込まれるようになると主張している。また、ソフトウェアメーカーの開発コスト低減を助けることもLSBの狙いだ。Free Standards Groupによると、LSB 2.0は一般の評価を受けるため、同団体のウェブサイトで今後30日間公開されるという。
今回のリリースに盛り込まれた特徴の1つに、このガイドラインの核となる仕様の改訂がある。この改訂で、LSBの独自の基盤を形成する主要な要素の上につくられたソフトウェアモジュールをサポートするようになった。さまざまな垂直市場向けのLinuxガイドラインが、LSBの核となる仕様を拡張する形で開発されていることから、Free Standards Groupではこの変更により、今後ますますこの標準が発展していけるようになると考えている。
LSB 2.0では、この他にもC++用のアプリケーションバイナリインターフェース(ABI)が盛り込まれたほか、Single Unix SpecificationなどFree Standards Groupが策定している複数の仕様のアップデートも盛り込まれた、と同団体は述べている。さらに、LSB 2.0では、PPC64、AMD64、IA64、PPC32、S390、S390Xを含む、多数のプロセッサのアーキテクチャもサポートしたという。
また、LSB 2.0では、開発環境やサンプル実装、関連文書といった、Linuxソフトウェアのテスト・開発用ツールについても取り扱っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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