Microsoftは、独禁法規制に関する司法当局からの圧力を受けて、開発者向けのプログラムを改訂する計画だ。この計画が実現すると、Windowsのプロトコルが開発者に公開されることになる。
同社は23日(米国時間)、Windows 2000やWindows XPおよびその後継となるクライアントオペレーティングシステム(OS)が、Windowsサーバとの接続に使用しているプロトコルを開発者がライセンス利用しやすくするなるよう、Microsoft Communications Protocol Program(MCPP)を簡素化すると発表した。
このプログラムは、2002年の独禁法訴訟の和解での要求に基づき、Microsoftが開始したもの。Windowsと連動するソフトウェアの開発において、Microsoftがサードパーティの開発会社に対して持つ強みを低減するのが目的だ。Microsoftによると、現在までに11社がこのプログラムを利用して、自社製品にこのプロトコルを実装しているという。
米司法省は先週、連邦地裁判事Colleen Kollar-Kotellyに提出した18ページの書類の中で、Microsoft Communications Protocol Programは和解内容を十分に満たすことを「怠って」おり、「さらなる努力が必要だ」と述べていた。
司法省は、Microsoftが特に契約の簡素化やライセンス料の計算方法の簡素化に取り組まねばならないと指摘している。
Microsoftはこのプログラムの下で、ネットワーク越しに特定の「タスク」を処理するのに利用されるプロトコルを公開している。今回Microsoftが明らかにした計画では、14のタスクのうち6つで新たな定額料金のロイヤリティモデルが採用するほか、約20の通信プロトコルが同社の開発者向けウェブサイトで無料公開され、またライセンスプログラム全体が簡素化される。
Kollar-Kotelly判事は23日のMicrosoftの発表を受け、同社が重要な独禁法訴訟の和解内容遵守に努めていることに満足していると述べた。司法省はプロトコルのライセンスプログラムに懸念を表明したものの、Kollar-Kotelly判事は、2002年の政府との和解は「想定どおり」機能していると述べた。
このコメントは、司法省とMicrosoftが開催した聴聞会の席で述べられたものだが。この聴聞会はMicrosoftが和解内容をきちんと遵守しているかどうかを確認するために定期的に開催されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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