ルネサス テクノロジは、Linuxベースのデジタル家電向け開発プラットフォームを試作した。同社が1月8日に明らかにしたもの。同プラットフォームは、家電へのLinux普及を推進するCE Linuxフォーラム(CELF)の規定するLinux仕様に対応している。
この試作プラットフォームは、同社の開発用ボードRTS7751R2Dと、CELFの仕様に対応したLinuxで構成する。
プロセッサは、同社製32ビットRISCマイコンSuperH製品系列のCPUコア、SH-4を内蔵したSH7751R。MMU、FPU、PCIコントローラ、PCMCIAコントローラもプロセッサに内蔵する。開発用ボードには米Silicon MotionのSM501を搭載し、SH7751Rと組み合わせることで、ビデオオーバーレイ表示、アルファブレンド、ZVポートによるビデオ入力、LCD/CRT表示コントローラ、USB(ホスト)などの機能を提供できる。
CELF仕様対応 試作プラットフォーム | |
---|---|
CELF仕様対応のLinuxは、CELFが公開しているLinux Source Treeのソースコードをベースに、リネオソリューションズがSH-4アーキテクチャ用パッチを適用して開発した。リアルタイムスケジューラを搭載しており、電源投入後2秒以内の動画表示、4秒以内のユーザー入力受け付けが可能。7つの独立したフレームバッファや、AC97インターフェースによるサウンド再生機能も備えている。
今後同社は、家電用Linux環境として、CELFの仕様に対応したソフトウェア/ハードウェアの整備を進めるとしている。さらに、次世代Linuxカーネルであるver.2.6への対応も図るという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」