東芝は7日(米国時間)、次世代光ディスク規格のHD DVD(High-Definition DVD)と通常のDVDの両方を再生できる、HD DVDプレーヤーの試作機を発表すると述べた。
このプレーヤーは赤色および青色レーザーダイオードを統合した、シングルレンズの光学ヘッドを搭載し、次世代規格のHD-DVD-ROMディスクと、現行のDVD-ROMディスクの両方をサポートしている。
このプレーヤーには新旧両用の光学ヘッドに加え、サーボ制御装置つきのLSIチップセット、データシグナルプロセッサ、そしてATAPI(CD-ROMとテープ用)インターフェースがついている。このプレーヤーは青色レーザーを使い、高解像度の映画コンテンツを2時間以上記録できる直径120mmのディスクを利用できる。
この新しいプレーヤーは、業界団体DVD Forumが2002年11月に承認したHD-DVD-ROMフォーマット(バージョン0.9)をベースにしており、消費者がHD-DVD上で、手持ちの現行DVDソフトウェアを再生できるよう設計されている。
東芝は8日からラスベガスで開催されるConsumer Electronics Show(CES)で、このプレーヤーの試作機を発表する予定だ。
NECは12月に、1つの光学ヘッドで現行DVDと次世代DVDの両方を記録再生する技術を開発したと発表した。NECと東芝は、同じく青色レーザーを使うDVD記録技術のBlue Ray方式と競争することになるだろう。Blue Rayはソニーなどの電子機器メーカーが支持する方式だ。
東芝の話では、高解像度で大容量のHD DVDフォーマットは、現行のDVD標準との互換性を持つよう設計されているという。東芝は、DVDメーカーが現行の生産設備を利用できるよう、HD DVDにも同じディスク構造を採用している。
今回発表される試作機は、1つの対物レンズで異なる波長のレーザー光線--HD-DVD用の青色レーザー光線と現行DVD用の赤色レーザー光線--を制御できるようになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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