米Sun Microsystemsは22日(米国時間)、米小売大手のOffice Depotと契約を結んだと発表した。Sunはこの契約で、ライバルの米IBMをいくつかの分野から追い出すことになる。
Sunによれば、同社はOffice Depotが870の店舗と5万人の従業員を管理するために導入しているバックエンドのコンピューティングシステムに関して、その多くを入れ替え・強化する包括的な契約に署名したという。Sunはまた、Unix OSベースのシステム分野で、Office Depotの「優先的な取引先」にもなる。両社とも、契約期間や契約額についてはコメントしていない。
入れ替え予定のコンポーネントの中には、Office Depotが在庫管理に利用しているIBMのメインフレームも含まれる。Office Depotでは、新たに小売向けのソフトを専門とする米RetekのマーチャンダイジングソフトをSun Fireサーバ上で稼動させる。
「導入予定のシステムは、Office Depotがかなり長い間使っていた、社内開発のレガシーアプリケーションに取って代わる」と、Sunの業界製品マーケティングディレクター、Marty Robinsは述べている。
Sun Fireサーバはまた、米Manhattan Associatesの開発した新しい倉庫管理システムと、米Documentum製のソフトをベースにした新しいコンテンツ管理システムも稼働する予定である。
またOffice Depotは、同社のITリソースを管理するために、Sunの提供する数多くのサービスを利用する。同社はまた、各店舗でSunのStarOfficeを販売することにも同意した。
Office Depotの情報統括責任者(CIO)、Patty Morrisonは、Sunの新しいシステムが、ゆくゆくは同社のカスタマーサービスの改善につながるだろうと述べた。
「我々は自社の抱えるニーズを満たすために戦略的な方向性の見直しを行っているが、この実現にはオープンな規格に基づいたネットワークコンピューティングのインフラが必要だ。Sunに切り替えた大きな理由の1つは、小売業界においては、ITこそ究極の顧客サービスを可能にする戦略的な手段だと、同社が理解していたからだ」と、同氏は声明のなかで述べている。
SunのRobinsは、同社は小売業界との関連性が薄いと思われているが、実際には同業界がSunの主要取引先の一角を占めていると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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