17日(米国時間)に米証券取引委員会(SEC)に提出された申請書によると、米Motorolaの半導体製造部門(仮名称SPS Spinco)は、来年株式公開(IPO)を行い、最大20億ドル相当の株式を公開する予定だという。
この株式公開は、米Goldman Sachs Groupが主幹事を務めるもので、来年中に実施される見通し。ただし、申請書の中では、1株あたりの価格や具体的な日程は明らかにされていない。
同申請書によれば、Motorolaは、テキサス州オースティンにあるこのSPS Spinco部門を、財務関係が消滅する2005年まで所有する予定であるという。Spincoの名前は、数ヶ月のうちに新しい名前に変更される。Motorolaの広報担当者は、申請日当日コメントを控えた。
またこの申請書では、半導体セクタの他の多くの企業と同じく、Spincoが売上低迷による財政面で苦痛に満ちた3年間を経験したことについて詳述されている。この売上の減少は、携帯電話などのデジタル機器向けチップの需要が急激に低下したことによる、と同社は説明している。
Spincoは、2001年に22億ドル、2002年には18億ドル、また2003年には最初の9カ月で4億ドルという、莫大な損失に苦しんだという。その結果、同社は1万1000人の雇用を削減し、10以上の製造拠点を閉鎖した。「我々は、財務状況を改善するための準備が整ったことを確信している」と、同社は申請書の中で述べている。
Motorolaは、Spincoから自社の携帯電話向けに必要な半導体チップの大半を、2006年まで購入することを約束しているという。ただし、Spincoのチップは、北米、中南米、韓国などで使われている、Code Division Multiple Access(CDMA)標準を使用していない。
今回の申請の前日、Motorolaは、米Sun Microsystemsの元社長であるEd Zanderを、会長兼最高経営責任者(CEO)に迎えることを発表している。Zanderは、取締役会の満場一致で選出され、来年1月5日から現職のChristopher Galvinに代わって職務を開始する。Galvinは、Motorolaの創業者の孫にあたる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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