米Cisco Systemsからまた1人アントレプレナーが新興企業へと移っていった。
Ciscoのギガビットイーサネット製品生みの親であるAndreas Bechtolsheimが、7年間を過ごした同社を米国時間16日付けで退社した。Bechtolsheimからコメントを得ることはできなかったが、The Wall Street Journal紙の記事によると、同氏は自らが設立に関わったカリフォルニア州パロアルトのKealiaという新興企業に参加するという。
Bechtolsheimにはこれまでいくつもの企業を立ち上げてきており、膨大な利益につながる素晴らしいアイデアを持つことで知られている。同氏は、1982年にSun Microsystemsを共同で設立し、1995年に同社を退社するとギガビットイーサネットスイッチ開発の新興企業、Granite Systemsを設立した。1年後、同社はCiscoに2億ドルで買収された。
最後はギガビット-スイッチング事業部ゼネラルマネジャー兼バイスプレジデントという肩書きを持っていたBechtolsheimは、Graniteが買収されて以来、Ciscoのエンタープライズスイッチング事業のトップを務めてきた。同氏がGranite時代に開発した技術はCisco Catalystスイッチファミリーの土台となっている。
同氏のグループが最後に開発したのは、Catalyst 6500用の10ギガビットイーサネット技術だった。この技術は、ハイエンドのサーバファームでサーバ間のトラフィック転送に利用されている。また、スーパーコンピューティング技術の開発を進める教育機関でも利用されている。
転籍先のKealiaについては、ほとんど情報がない。同社のウェブサイトには、カリフォルニア州パロアルトの本社所在地の住所が記されているだけだ。カリフォルニア州に提出された登記書によると、同社は2001年に設立されたという。そこには、GraniteをBechtolsheimと共同で設立したDavid Cheritonの名前が新会社のCEO(最高経営責任者)として記載されている。
Cheritonの参加は、同社が開発中の製品の手がかりになるかもしれない。同氏はスタンフォード大学のコンピュータサイエンス教授で、分散システムグループの責任者を務めている。同氏の研究分野には、ハイパフォーマンス分散システムや高速コンピュータ通信などが含まれ、プロトコルデザインが特に専門となっている。この技術は、ビデオなどのストリーミングコンテンツをインターネットに配信するサーバの開発に利用可能なものだ。
ストリーミングビデオ説を裏付けるもう1つの重要な証拠は、Bechtolsheimが「ストリーム」や「ネット」といった言葉を含む語句を保護する少なくとも6件の商標登録を米国特許商標庁に申請している点だ。
なお、Cisco関係者の話では、同社からはKealiaへの投資は行っていないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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