富士通と富士通研究所は、植物系素材をノートパソコンのきょう体に加工する手法、「植物性樹脂筐体の技術」を開発した。両社が12月10日に明らかにしたもの。同技術で生成する素材は、トウモロコシなどの植物を原料とするポリ乳酸を主成分とし、「難燃性とABS樹脂並みの強度や耐熱性を備える」(両社)。
従来の技術では、要求される難燃性を満足できる素材を植物由来の原料から生成できない。そのため富士通は、植物系素材をパソコンの小さな部品だけに使っている。両社が開発した新しい技術を使うと十分な難燃性を確保できることから、きょう体など大型部品にも適用できる素材の生成が可能になったという。
この素材は、資源に限りがあるマグネシウム合金や、石油から生成する樹脂などの代替材料として利用できる。さらに「きょう体製造時に必要なエネルギー消費量が、従来の石油系樹脂と比べ約40%削減できるので、環境負荷の低減に貢献する」(両社)。
両社は「今後さらに研究を重ね、2004年度から適用拡大を図っていく」としている。
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