米Intelは4日(米国時間)、第4四半期の売上予想をわずかながら引き上げた。例年この次期にはチップ販売が好調であり、それを織り込んでの修正だと説明した同社は、同時に今四半期の利益から6億ドルの特別費用を計上することも明らかにした。
チップ業界の主導的立場にあるIntelは、今四半期の売上高を85億〜87億ドルに上方修正した。10月に出された第3四半期の財務報告では、今期の売上高を81億〜87億ドルの範囲と予想しており、若干の上昇となる。
今回の予想修正により、一般にアナリストがIntelの事実上の売上予想として利用する同社の売上指標の中間点が、84億ドルから86億ドルに引き上げられる。これまでは、Intelが中間点を85億ドルに上方修正するというのが金融アナリストの大方の予想だった。First Callのまとめて、アナリストの予想では、Intelは今期の売上高は85億ドル、1株あたりの利益は29セントだった。
PC向けのプロセッサ販売が好調に推移しており、これが売上高増加の理由となっている。同社は声明の中で、「Intel Architectureビジネス部門では、季節的要因から堅実に売上を伸ばしているが、いっぽう通信関連製品に対する需要は事前の予想通りだ」と述べている。
PCを構成するプロセッサ、チップセット、そして関連部品を扱うアーキテクチャビジネス部門は、同社の売上高の大部分を占めている。
いっぽう、Intelの通信関連製品部門は依然として問題を抱えており、今回発表された特別費用もこの部門に関係するものだ。同社は、携帯電話向けフラッシュメモリなどの製品を製造する無線通信/コンピューティンググループ関連で「のれん代」の減損費用を計上する見込みだという。
同社は声明の中で「このビジネスに対する長期的成長予想は、これまでほど伸びないだろう。今回の特別費用はおそらく6億ドル程度になる」としている。
Intelによると、予想される6億ドルの費用計上が1株当たり利益に与える影響は、1株あたり6セントに相当するという。
それでも、修正後の86億ドルという中間点を達成すれば、Intelは売上高の連続10%増を達成することになる。この数値は、同チップメーカーの過去5年の季節的パターンをやや上回る。Intelは10月の決算発表で、過去5年の前年比平均売上成長率が8%であることを明らかにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」