米Hewlett-Packard(HP)に詳しい情報筋によると、同社は来年初めにもフラットパネルテレビを投入し、また自社バージョンのデジタル音楽サービスも開始する予定だという。
音楽サービスのほうは、HPのブランドでパートナー企業が運営すると見られている。さらに、このサービスの開始直後には、HPブランドの音楽プレーヤが登場しそうだ。情報筋が2日(米国時間)に明らかにしたところでは、HPは1月にネバダ州ラスベガスで開催されるConsumer Electronics Showで、テレビと音楽配信サービスの発表を目指しているが、但しこの計画は依然として流動的だという。
HPでは家電分野でのビジネス拡大の一環として、デジタル音楽とフラットパネルテレビの両方の市場を狙っている。
HPのバイスプレジデント、Chris Morganは12月1日に行われたインタビューのなかで、「今後はエンターテイメント分野が、我々の非常に大きな目標となる。今年のクリスマス商戦は、デジタルカメラが最優先課題だと考えている。だが、1年後は現在のデジカメと同じような勢いで、エンターテイメントに力を入れるようになると思う」と語った。
テレビに関して、Morganは、ディスプレイ販売の大手という自社の位置づけを考えれば、同市場への参入も「自然なこと」だと述べた。
同社が音楽プレーヤ市場へ参入するのは、今回が初めてというわけではない。合併前のCompaq Computerの時代には、後に製造中止になったものの、商品ラインアップにデジタル音楽プレーヤを揃えていたことがあった。HPもCompaqも、現在のDigital Media Receiver製品など、デジタル音楽ライブラリとステレオを接続する機器を販売してきている。
HPは、米Apple Computer、米Gateway、そして米Dellなどに追従することになるが、NPD Groupの小売業界アナリスト、Stephen Bakerによると、同社はほかのコンピュータメーカー各社に対して優位な立場にあるという。
「まず一番のアドバンテージは、小売業者との間に幅広くしかも深い関係があることだ。この点は、IT業界のどこにも負けない」(Baker)
だが同時に、電話を介して見込み客と一対一で対応できるGatewayやDellに対して、HPはさまざまなライバルとの差別化の方法を見つけ出さなくてはならない、とBakerはいう。
「おそらくそこがHPにとって最大の課題だろう。同社が参入する市場にはかなりの選択肢がある。その中で自社を突出させる方法を見つけ出さなくてはならない」(Baker)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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