大英図書館、アマゾンの書籍リストに希少本を掲載

 大英図書館が、Amazon.co.ukの書籍リストに数百万冊分の記録を追加する形で、膨大な書誌記録をインターネット上で公開した。これにより、Amazonのサイトに初めて希少本や古書がリストアップされることになり、その中には1970年の国際標準図書番号(ISBN)導入以前に出版されたおよそ200万冊の書籍も含まれている。

 同図書館の書誌記録には、出版社、出版日、製本の種類、ページ数などの情報が含まれている。Amazonによると、24日(現地時間)にAmazon.co.ukのカタログにその書誌記録が追加されたという。書誌記録の情報が同サイトの既存の書籍リストに追加される場合もあるが、この情報がAmazonのサイトにもたらす最も注目すべき効果は、すでに絶版となっているISBN導入以前に出版された希少本を、同サイトでリストアップできる点だ。これにより、インターネット上での希少本の検索が以前に比べ格段に容易になる。ISBNは出版業界が1970年に導入した識別番号だ。

 Amazonが昨年導入したMarketplaceサービスでは、古本屋などの第三者の販売業者は商品をAmazonのメイン書籍リストを通して、サイトに直接掲載することができる。例えば、「ハリーポッターと秘密の部屋」のリストでは、Amazon自身が4ポンド79ペンスで販売しているほか、27の第三者業者が、新品(2ポンド29ペンス〜)、古本59冊(50ペンス〜)、収集版8冊(20ポンド〜)を販売している。

 しかし、Amazonのサイトで書籍を販売できるのは、そのカタログエントリがすでに存在している場合に限られており、大英図書館の書籍データが追加されたということは、Amazonで扱い可能な書籍の種類が大幅に増加したことを意味する。このカタログには、1967年に出版されたIvor Herbertの「The Queen Mother's Horses」などの比較的最近の作品だけでなく、Phillippe de Monteの2冊目のマドリガルなどのあまり知られていない作品や1570年まで遡るその他の作品も含まれている。

 大英図書館によると、Amazonのリストに追加された書籍255万冊のうち、170万冊が1970年以前に出版されたものだという。

 同図書館の業務/サービス担当ディレクター、Natalie Ceeneyは声明の中で、「我々の書誌カタログは世界でも他に並ぶものがない存在で、Amazon.co.ukがMarketplaceサービスを支え、サポートするために同カタログを使用してくれることを大変嬉しく思う」と語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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