米HP:「"アダプティブエンタープライズ"は、確かにわかりにくい」

 米Hewlett-Packard(HP)が同社の新しいコンピューティング戦略である「アダプティブエンタープライズ」を発表してから半年になるが、その定義はいまだにつかみにくいままであると、同社最高経営責任者(CEO)のCarly Fiorinaが米国時間21日に認めた。

 フロリダ州オーランドで開催された米Gartner主催のSymposium/ITxpoで、 HPに関連するさまざま問題について語ったFiorinaは、同社が提唱する「アダプティブエンタープライズ」の意味を巡って、若干の混乱があると述べた。この5月、HPは「アダプティブエンタープライズ」戦略を発表した。これは、大企業が自社のIT投資から、より多くの利益をあげるための支援を行うことを狙った戦略である。

 Fiorinaが行った炉辺談話スタイルのプレゼンテーションのなかで、Gartnerは短いビデオクリップを流した。このビデオは、同戦略の説明を試みた会議出席者のコメントを集めたもので、なかには説明に苦労した人もいれば、単にわからないと答えた人もいた。

 「最近、ようやくマーケティングを始めたばかりなので、若干の混乱がある」と述べたFiorinaは、後に「アダプティブエンタープライズ」は顧客にとっては「最終状態」を指すと定義した。

 同氏はさらに、この戦略について、顧客が自社を見つめなおし、関連する技術や変化、価値感などを管理する手法である、と付け加えた。

 同社の顧客が現在置かれている状況を評価しながら、Fiorinaは、企業がビジネスプロセスを簡素化し、組織にコストパフォーマンスや標準化をもたらす方法を模索していると述べた。

 その結果、さまざまなビジネスプロセスやアプリケーションが互いに孤立して存在している垂直的なITインフラではなく、水平的なITインフラを構築しようとしているという。

 「いまや我々は、ビジネスプロセスやアプリケーションについて、水平的に考えることが必要な時代におり、企業をスタンドアローンの技術が点在するものと考えてはならない」(Fiorina)。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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