Windows XPの「マイミュージック」リンク、連邦当局らが懸念

 連邦および州当局が、Windows XPのなかにある機能に対して懸念を表明した。オンラインでの音楽購入へのリンクを含むこの機能が、米Microsoftが司法省との間で交わした独占禁止法に関する和解条項に違反しかねないという。

 この問題は、Microsoftと連邦および州当局が、法廷の命令に応じて共同で提出した報告書のなかで、浮上したもの。この最新の報告書には、Windows XPに搭載されている「Shop for Music Online」(「オンラインで音楽を購入する」)という機能を巡り、両社の間で話し合いが続けられているとある。

 「この機能からは、ユーザーが選んだデフォルトのWebブラウザではなく、MicrosoftのInternet Explorer(IE)が起動してしまう。原告側では、この(強制的にIEを選ばせる)やり方が和解条項に違反しているのではないかとの懸念を抱いている」(同報告書)

 この問題はまだ解決していないが、ただし話し合いは続いている。同報告書には、「原告とMicrosoftの2者間でこの問題を解決できない場合は、法廷の援助を求める可能性がある」との記述もある。

 この報告書はまた、和解の一部として、他社にも利用可能にするよう要求されていたWindowsの通信プロトコルに関して、4つの企業が新たにライセンス契約を結んだことにも触れている。

 Microsoftの関係者は20日(米国時間)、同社が和解条項を遵守してきたと思うと述べた。

 「Windows XPのShop for Music Online機能でIEを利用することは、和解命令のなかで規定された設計ルールに沿ったものであると信じている」と、同社の広報担当、Stacy Drakeは述べている。

 この機能は、Windows XPをインストールすると自動的に作成される「マイ ミュージック」フォルダ内に、目立たないかたちで存在している。

 これをクリックすると、コンピュータのデフォルトブラウザとしてOperaなどのブラウザを設定していたとしても、IEが立ち上がってしまう。そして、アーティストのアルバムの広告のほか、アーティスト名で検索できる機能を持つMicrosoftのサイトへとユーザーを誘導する。

 この検索機能を使ってアーティスト名を入力すると、アルバムのリストが表示され、CDNow、Buy.com、A&B Sound Online、MusicSteps.comなど、そのアルバムが購入できるオンライン音楽ストアへのリンクが張られている。

 なお、この報告書は、法廷が提出を義務付けているもので、Microsoftの和解条項遵守に関連する各種の問題について、Microsoftと規制当局が最新情報を提供している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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