セキュリティソフトウェアメーカーの米Network Associates Technologyは17日(米国時間)、デスクトップ/サーバコンピュータ向けの統合型ソフトウェアセキュリティシステムを2004年6月までに発売すると発表した。同社はこの統合計画で、すでに同様の取り組みを開始しているライバル企業に挑む。
Network Associatesは今回の新しい統合計画を「エンドノード・セキュリティ戦略」と名付け、来年発売される新しいセキュリティソフトを、個々のネットワークデバイスではなく、各種のサーバやパーソナルコンピュータで使用可能にすることに主眼を置いていることを明らかにした。この戦略では、同社が最近買収した侵入防止技術企業の米Entercept Security Technologiesから取得した製品の使用計画が、これまでで最も完全な形で示されている。
「誰もが、この動きに注目している」と語るのは、Network Associatesのシステム防御ソリューションのプロダクトマーケティング担当ディレクター、Ryan McGeeだ。「(他社との)違いは、そのようなビジョンに基づき戦略を実行できるかどうかにある。Network Associatesは、統合するための構成要素を持ち、近い将来、つまり来年中に統合が可能である、世界で唯一のベンダーだと思う」(McGee)。
Network Associates以外のセキュリティ企業も、外部からの脅威を認識するためにネットワークトラフィックを分析する、ネットワークベースのセキュリティシステムと、潜在的悪意のあるプログラムを検知するためにシステムの動きを監視するホストベースのセキュリティシステムの統合に向け、すでに動き始めている。1年前に、Check Point Software TechnologiesとSymantecの2社が同様の計画を発表している。
「結局、最後に勝敗を決するのは、統合できるかどうかだ」と語るのは、セキュリティ企業の米Internet Security Systems(ISS)でマーケティングを担当するバイスプレジデント、Tim McCormickだ。同社は16日に、1つのネットワーク機器に様々なセキュリティ機能を統合すると発表した。「2番目に良い技術を発表するわけではない。(技術を)統合し簡素化できた企業が勝利を収めるのだ」(McCormick)。
ISSは来年までに、同社の製品を改造し、脅威を検知するための1つのアーキテクチャに集約する計画だ。例えば、同社は、デスクトップとサーバコンピュータシステムのどちらでも実行可能な、統合型侵入防止製品を発売する。
Network Associatesは、新戦略により、今年1月に買収したEnterceptから取得したホストベースの侵入探知ソフトと、自社製品との統合が可能となる。同社は、これらの侵入探知ソフトとePolicy Orchestratorなどの同社のネットワーク監視/管理ソフトを組み合わせることにより、顧客に統合型アプローチを提供していく計画だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス