McDataは20日、都内にて記者会見を行い、先月同社が買収完了したNishan Systemsの技術を駆使した新製品、Eclipse 1620を発表した。NishanはIPやEthernetをベースとしたオープンストレージネットワーク製品を提供する企業として知られており、同社を買収したことでMcDataはIPストレージ分野の製品ラインナップを強化することができる。
これまでMcDataは、おもにデータセンターなどに向けたハイエンドのFCスイッチであるダイレクタ製品Intrepid、ミッドレンジ向けのFCスイッチであるSphereon、およびこれら製品の管理ツールであるSANavigatorといったラインナップを揃えてきた。ここにIPストレージスイッチであるEclipseが加わり、「長距離でのSAN接続が可能になる」(McDataシニアマーケティングマネージャー、トム・クラーク氏)としている。
Eclipseは、各地支店やリモートサイト向けに優れたソリューションを提供する。「地震などの災害が起こった際、10〜50kmの距離ではバックアップゾーンとしては近すぎる。2次サイトとして必要なのは1000km以上や万単位の距離で離れた場所だ。
McDataシニアマーケティングマネージャー、トム・クラーク氏
McDataは、特にハイエンドのFCスイッチ市場では「グローバルで87.2%、日本国内で95%のシェアを獲得」(マクデータ・ジャパン、カントリーマネージャーの北村保雄氏)しており、同社がほぼ独占状態にある。ミッドレンジのFCスイッチはBrocadeが優勢で、McDataのシェアは昨年が9.4%。だが北村氏によると、現在のシェアは約20%程度まで伸びてきており、これを年度内には30%程度まで上昇させたいとしている。IPストレージスイッチの提供をはじめたことで、同社はストレージネットワーク製品の全分野にわたって製品を揃えたことになる。
なお、McDataでは先日、同じくインターネットワーキングスイッチで8ポートを備えたIPS 3300と、16ポートを備えたIPS 4300というハイエンド向け製品を発表していたが、今回発表されたEclipseは4ポートゲートウェイで中小規模向けのものとなる。
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