ドイツのビジネスソフトウェアメーカー、SAPは米国時間16日、第3四半期の利益が25%増加し、また米国での売上が急増したと発表した。同社では、最近の企業合併による市場の激変が、自社に有利に働いたと説明している。
9月30日締までの四半期における純利益は、前年同期比25%増の2億9400万ドル(1株あたり81セント)。総売上高は3%減の19億2000万ドルだったが、ソフトウェアの売上高はほぼ横這いの5億400万ドルだった。
同社によると、米国における第3四半期のソフトウェアの売上高は、前年同期比で35%増加したという。米Oracle、米PeopleSoft、および米Siebel Systemsなど、強力なライバルの多くは米国に本社を置いている。
同社最高経営責任者(CEO)のHenning Kagermannは、「我々の成功は、特に米国市場の場合がそうだが、卓越した営業活動の実践と、事業の運営効率改善に集中して取り組んできた結果だ」と、声明の中で述べている。
同社によると、PeopleSoftが18億ドルでJ.D Edwardsを買収したことに顧客が不安を抱き、それがSAPのビジネスへつながったケースもあったという。SAPの広報担当Jim Deverは、「同四半期には合併の動向もあって新たな顧客を獲得し始めたが、Medtronic(J.D Edwardsの顧客)もその一例だ」と語った。
PeopleSoftの関係者はこれに対し、J.D Edwardsの顧客は合併に理解を示しており、不安はほとんど抱いていない、と反論している。PeopleSoftの広報担当、Steve Swaseyは、「不安は感じられない」と語っている。Swaseyは自身の要点を強調すべく、合併以来初めて合算利益を出す決算となる第3四半期の利益予測を、PeopleSoftが先日になって上方修正していると指摘した。
SAPの年間の営業利益率は、2002年度と比べて、先に予測していた1〜1.5%ではなく、2%増加する見込みだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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