日立の米子会社、日立データシステムズ(HDS)は、「情報ライフサイクルマネジメント」に向けた新しい取り組みとして、異なるストレージ機器間でのデータ移動を行うソフトウェアを10月8日(米国時間)に発表する予定だ。
同社はまた、ハイエンド向けストレージシステムのLightning Vと、Thunder 9580Vという名称の大容量ミッドレンジ向けストレージ機器についても、新たな製品を発表する。
情報ライフサイクルマネジメントとは、データが作成された時から、それが消去されるまでの間、そのデータを保存・追跡するための方法を指す。たとえば、今週ビジネスにとって重要なデータなら、高価なハイエンドのストレージ機器に保存しておく価値があるかもしれない。だが、時間が経ち、価値が減じたデータなら、もっと安価な機器に移動しておくこともできる。現在数多くのストレージ企業が、こうした情報ライフサイクルマネジメントの戦略を開発しているところだ。
HDSの話では、同社のHiCopyソフトウェアを使うことで、サーバを介さずに、Lightning Vシステムからミッドレンジ向けのThunder Vシステムに情報を移すことが可能になるという。
「これまでは、Lightning同士、またThunder同士という、同機種間のコピーならできた。だが、今後は異なるプラットフォーム間でのコピーも可能になる」(同社最高技術責任者、Hubert Yoshida)
HiCopyは、2004年1月にリリースが予定されている。顧客は既存のLightning Vシステムで同ソフトウェアを使用可能だと、同社では説明している。
HDSは、自社のストレージシステムを販売しているが、米Hewlett-Packard(HP)や米Sun Microsystemsもまた、同社の機器を扱っている。両社は先頃日立との契約を更新している。調査会社の米IDCによれば、世界全体での外部ディスク・ストレージシステムの売上げは、2003年第2四半期に前年同期と比べて5%減少しているものの、HDSの売上は10.7%上昇して2億3500万ドルとなったという。IDCの調べでは、ストレージ業界の売上ランキングで、Hitachiは、HP、EMC、IBM、Sun Microsystemsに続く5番目に付けている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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