米サンが1000人を解雇へ

 米Sun Microsystemsは、黒字転換を目指して新たに約1000人の人員削減を実施する。ハイテク不況からの復活を目指す同社のレイオフは、今回で3回目となる。

 Sunの広報担当、May Goh Petryが米国時間18日に明らかにしたところでは、今回の人員削減は、同社の全従業員3万6000人の3%にあたる約1000人が対象になるという。解雇者への告知はすでに始まっており、Sunでは手続きの大半が9月末までに完了すると見ている。

 「過去の人数削減のための解雇とは異なり、今回は特定の分野を対象にしている。そのほかの分野へは、現在も投資を継続している」とPetryは語り、一部の解雇者は拡張を進める部署への移動の可能性もあると付け加えた。

 米国時間17日遅くにリリースされた声明の中で、同社は今回のレイオフが「2004年度の目標達成に向けて、組織の体制をしっかり整えるために、一部業務だけを対象にしている」ことを明らかにした。この目標には、新技術への投資を継続しながら、「売上高の増加、収益力の改善、そして株主の利益向上」 を実現することなどが含まれるという。

 1990年代後半、Sunはネットブームにピタリとマッチした製品の恩恵を受け、売上高が1四半期あたり50億ドル以上へと急上昇した。だが、その後不況に突入すると、中古機器のグレーマーケット、景気後退、価格の大幅な引き下げ、機能を高めたIAサーバの台頭、復活したIBMとの競争激化などの要因から、同社は苦戦を強いられ、現在の売上高は1四半期あたり約30億ドルとなっている。

 Sunはまず、2001年10月に3900人の社員を解雇した。さらに、2002年4月には一部自然減も含めて新たに1000人をひっそりと解雇したが、これについては後に行われた4400人の人員削減と一緒に2002年10月に発表されている。このときの人員削減は、2003年上半期に黒字転換を達成するための取り組みの一環だったが、その計画は失敗に終わっている。

 金融アナリストらは折りに触れ、さらなる人員削減を強く要求してきたが、最高経営責任者(CEO )のScott McNealyは同社の措置を「妥当で責任を果たしている」として擁護してきた。

 Petryによると、今回の新たな削減は世界中が対象だが、レイオフに関するさまざまな国際法とのかねあいから、2004年の第1四半期までレイオフが引き延ばされるところもあるという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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