松下電器産業は11日、SDメモリーカードを記録媒体として使用する動画記録対応オーディオ機能つきカメラ、D-snapの最新版4機種を発表した。D-snapは、デジタルカメラ機能、テレビ録画・動画撮影機能、オーディオプレイヤー機能など数多くの機能をコンパクトなデジタルカメラに搭載したもの。松下電器産業パナソニックマーケティング本部本部長の牛丸俊三氏は、「松下の商品でこれらの機能を備えた機器を別々に用意して全てを持ち歩くと、1リットルのペットボトルと同じ重さになる。これをひとつのコンパクトな製品とし、気軽に持ち運べるようにした」と語る。
今回発表されたのは、去年発売されたカメラD-snapの上位機種となるSV-AV50とSV-AV35に加え、全く新しいコンセプトで登場した薄型デジタルカメラSV-AS10と、カードサイズのビデオカメラSV-AV100だ。
SV-AV50とSV-AV35は、昨年発売され話題となったD-snap旧モデルよりMPEG4の動画撮影およびテレビ番組録画が30フレーム/秒となめらかになっている。またデジタルカメラ機能も高性能化し、2メガピクセルCCDを搭載している。SV-AV50とSV-AV35の違いはデザインで、SV-AV50は薄型ビデオカメラのイメージ、一方SV-AV35は女性を意識した作りで、化粧コンパクトに似たパームトップ型になっている。2機種とも、同梱のクレードルにつなげることでテレビ番組の録画が可能だ。
D-snap SV-AV100 | |
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D-snapブランドから新商品として発表されたデジタルカメラSV-AS10は薄さが9.9mmで、同社によると「世界最薄」、重さも約74gと軽量だ。オーディオ機能はAAC/WMA/MP3方式の音楽再生が可能で、バッテリーの持ちも長く連続再生可能時間は約10時間。回転レンズを備え、“自分撮り”もできるようになっている。
同じくD-snapブランド新商品のビデオカメラSV-AV100は、MPEG2およびMPEG4形式の動画の録画・再生が可能で、同社によると「SDメモリーカードを記録媒体とするMPEG2ビデオムービーは世界初」だという。テープを使わないため、「MPEG2ビデオカメラとしては世界最小(156cc)、最軽量(156g)を実現した」(牛丸氏)。光学10倍レンズと電子式手ぶれ補正機能も搭載しており、小さいだけでなく本格的なビデオカメラ機能を備えている。同ビデオカメラとSV-AV50およびSV-AV35は、松下より発売されているDVDレコーダー「DIGA」との動画連携が可能で、DIGAで録画した映像をDIGAのSDカードスロット経由でSDメモリーカードに高速で記録し(最速1時間番組で約15秒)、D-snapで再生することができる。
「これまで電車の中での時間つぶしは携帯メールが主流だったが、これからは電車の中で録画しておいたテレビ番組を見るというスタイルが登場する」と、牛丸氏はD-snapがユビキタス時代に向けた製品であることをアピールした。
薄型デジタルカメラSV-AS10を持つ
歌手の浜崎あゆみさん
発表会には、新製品のコマーシャルキャラクターとなっている歌手の浜崎あゆみさんも登場。牛丸氏は、「浜崎さんがCMに起用された当社製品はすべて大ヒットとなった。今回も期待が持てる」と述べた。
D-snap SV-AV35 | |
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D-snapは、同ブランド名でグローバル展開する予定で、薄型デジカメSV-AS10と新型ビデオカメラSV-AV100は世界同時に10月10日発売予定。従来品の後継モデルであるSV-AV50とSV-AV35は、日本でそれぞれ11月15日と11月22日に発売される。価格はすべてオープン価格だが、参考価格はSV-AS10が3万円前後、SV-AV50が4万円前後、SV-AV35が4万3000円前後、SV-AV100が10万円前後。前回5万台を販売したD-snapの今回の販売目標は国内で50万台。また、D-snap関連商品のグローバルでの売上げは2005年までに500億円が目標だとしている。
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