第3世代携帯電話技術の採用増加が、携帯電話市場の記録的成長の持続を下支えする。
市場調査会社の米IDCが発表した最新の調査結果によると、全世界における携帯電話機の総出荷台数は、2004年に5億台を上回る。IDCは、2003年末までに、およそ4億6000万台が出荷されると予測している。IDCが発表した数字を基に計算すると、2004年の携帯電話機の販売台数が5億台に達すれば、前年度比8%増ということになる。
IDCのアナリスト、Alex Slawsbyは、第3世代(3G)技術の導入が、携帯電話市場の成長の主な原動力となるだろう、と指摘する。第3世代無線ネットワークによって、ゲーム、ストリーミングメディア、カメラといった数多くの携帯電話ユーザー向け新製品/サービスの提供が可能になると期待されている。
同レポートによると、世界の携帯電話ユーザー数は2004年に14億人近くに達し、3Gに比べ技術レベルの劣る2.5G市場は、2003年から42%成長し、携帯電話機の出荷台数も2億4100万台を上回ると予測。また同社は、3G携帯電話機の出荷台数は2004年に4800万台を突破すると予測するが、これは2003年中に3G携帯電話機の出荷台数が140%増加することを意味する。
「2004年に初めて、3G技術が現実のものとなりそうだ。数多くの携帯電話機やサービスが発売されることにより、ついに同技術が多くの人の手に行き渡るようになる」(Slawsby)
世界的な携帯電話市場の成長を促している、もう1つの要因は、東欧やアフリカといった新興市場の継続的発展だろう、とSlawsby。それらの市場では、依然として基本的電話機能の確立が、携帯電話採用の主な動機付け要因となっているという。しかし、新興市場の成長は、北米や西欧といった、すでに確立している市場での既存のユーザーの買い換え需要によって影が薄くなるだろう、とSlawsbyは指摘する。
消費者を魅了し、3G対応のハードウェアやサービスの消費を促す要因として期待される機能の1つは、カメラ付き携帯電話機のデジタル画像保存機能だ。IDCは、カメラ付き携帯電話の2004年の出荷台数は、対前年度比64%増のおよそ1億台に達すると予測。また、携帯電話一体型PDA(スマートフォン)の同年の販売台数は、前年度比111%増のおよそ3000万台に達すると見ている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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