米Microsoftは、規模の小さな企業をサーバベースのコンピューティングの世界へ取り込むべく、同社のサーバ用OSと電子メール管理ソフトをバンドルした、廉価版パッケージのリリースを計画している。
米国時間27日に同社が明らかにしたところによると、10月に、Windows Server 2003とExchange Server 2003を組み合わせたパッケージを599ドルで販売開始する予定という。この価格には、PC最大5台分のライセンスが含まれ、また75台までのコンピュータを保有する企業には追加ライセンスが割引価格で提供される。この2点セットは、MicrosoftのWindows Small Business Serverシリーズのアップデートの一部となる。
同シリーズの既存製品は、さらに多くのサーバソフトウェアを含んで1499ドルとなっている。同バンドルは10月にアップデートが予定されており、その際には「プレミアム」エディションとして発売される。同社によると、これにはMicrosoftのSQL Serverデータベースのほか、社内データ保護のために複雑なファイヤウォールをセットアップできるようにするプログラムも含まれるという。
これらの新パッケージは、規模の小さな企業への売上拡大を目指す、Microsoftによる大規模な取り組みの一環となる。同社は、小規模企業向けソフトウェアを手に入れるために複数の企業を買収するなど、この取り組みに20億ドルを投資したほか、前営業部門トップのOrlando Ayalaをこの取り組みの責任者に指名している。
Microsoftのグループプロダクトマネジャー、Katy Hunterによると、3分の2以上の小規模企業がPCを複数台保有しているものの、このような企業でサーバを設置しているところは5分の1程度しかないという。
Microsoftでは、Hewlett-Packard(HP)やDellなどのコンピュータメーカーがソフトウェアとサーバのパッケージを1000ドル以下で販売するための道を、今回の廉価版バンドルが切り開いてくれると期待している。同ソフトウェアは、米国時間の10月9日からルイジアナ州ニューオーリンズで開催されるMicrosoftのパートナーカンファレンスで、両エディション共にリリースが予定されている。
IDCのアナリスト、Ray Boggsによると、Microsoftはこの新ソフトウェアパッケージに意欲的な価格設定を行っており、同製品はサーバ導入を検討しながら投資に踏み切れないでいた小規模企業にとって魅力的なものになっているという。
一部の中規模企業はLinuxの方に魅力を感じるかもしれないが、その多くが社内コンピュータシステム専任の正社員を雇えない規模の小さい組織にとっては、Microsoft製ソフトウェアのシンプルさの方が魅力的だ、とBoggsは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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