米Dellは、同社PDA製品Axim X5で報告された不具合を解決するため、ローテクな手段で修正用ソフトウェアを配信することにした。
同社は、Axim X5のユーザーに対して、この不具合を修正するソフトウェアが入ったCD-ROMを、米郵政公社やその他の配送手段を利用して送付する予定だ。
Dellによると、Axim X5の不具合は、MicrosoftのWindows Mobile 2003 Software for Pocket PCを搭載して、7月16日以前に工場から出荷された製品に見られるという。この欠陥は同PDA製品の性能を低下させるもの。
今回Dellは、自社サイトでダウンロードサービスを提供するのではなく、CD-ROMを配ることにした。同社は当初、自社サイトに修正用ソフトを掲げ、その後CD-ROMを送付する計画だった。だが、7月30日に修正用ソフトをアップした後で、Axim X5のユーザーの中に、このソフトを用いて違法にOSの更新を行った者がいると分かったため、同じ日のうちに、このパッチへのリンクを外している。
また、Dellでは先週中にCD-ROMの発送作業を終了することになっていたが、この計画も実行できなかった。同社の広報担当によると、同社はすぐにも発送しようとしているが、作業が完了する正確な日付けはまだ分からないとしている。
「残念なことに、CD-ROMの発送には予想以上の時間がかかっている状態だ」と、この広報担当は述べている。
Axim X5は、Dellブランドのもとで発売された最初のPDA。これまでのところ、同製品は成功を収めており、2003年第2四半期のPDA市場の7%を獲得している。
不具合が最初に明らかになったのは6月終わりで、7月16日以前に出荷された製品にのみ見られるものだ。Dellは、この欠陥の修正作業に取り組んだ7月16日から7月30日までの間、同製品の出荷を控えていた。
DellはAxim X5の出荷をわずか2週間遅らせただけだが、この不具合は少なくとも何人かのAximユーザーを失望させたようだ。ウェブ上のフォーラムでは、複数のユーザーがDellの技術サポートサイトを含め、Aximに対して不満を述べている。
だが、PDAで問題を抱えているのはDellだけではない。米Gatewayも、自社のPocket PC 2003製品の出荷を無期限に遅らせており、追加検証を行うために端末のデビューを延期したことで、重要なリリース時期を逃してしまったと同社では述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス