米Dell Computerは16日(米国時間)、同社のPDA製品Aximのソフトウェアに問題箇所があることを突き止め、これを修正するまで新規出荷を行わないと発表した。
Dellは、同社が初めて発売した唯一のPDAであるAxim X5のなかで、新しいOSであるWindows Mobile 2003 for Pocket PCを搭載したモデルには、多くのアプリケーションで処理速度の低下を招くソフトウェアの問題箇所が含まれていると発表した。
Dellは、最近Axim X5に新しいOSを搭載したモデルを販売し始めた。MicrosoftのPDA向け新OSである「Windows Mobile 2003 for Pocket PC」は6月23日に登場したが、Dellではこれに対応する新機種を投入せず、代わりにX5の既存モデルにこの新OSを搭載することにして、基本的なハードウェア構成には変更を加えていなかった。
DellからPocket PC 2003がインストールされたAximを受け取った顧客のなかには、以前にPocket PC 2002で動いていた時と比べて、処理速度が目に見えて低下したと報告する者が数多くいた。
Dellでは今週はじめに、この問題を調査すると約束したが、但しその時点では、まだ正式な苦情を受け取ってはいないと述べていた。だが、その後同社でテストを行った結果、Pocket PC 2003を載せた複数のAxim X5で、性能低下の問題が見つかったと、同社広報担当者は説明している。
「Pocket PC 2003搭載のAximに、性能が低下する問題があることは認識している」と、同社広報担当のJess Blackburn。「現在、解決方法を実装するために取り組んでいるところだ」
Dellは、Pocket PC 2003へのアップグレードソフトの一部として、自社で書いたプログラムの内部に、問題箇所があることを発見している。このソフトウェアは「Windows Mobile 2003 for Pocket PC」で動くように設計されていたが、問題箇所はWindows Mobile 2003 for Pocket PCそのものとは関係ない、とJess Blackburnは述べた。
同社は、Axim用ソフトウェアのアップデート版を提供して、この問題に対応する可能性が高い。このアップデータは同社サイトから顧客がダウンロードさせるか、あるいはCD-ROMを郵送する手も考えられる。
Dellでは、問題解決を進める間も、引き続きAximの注文を受け付ける。しかし、この問題が解決されるまで、新たな出荷は行わず、現在Pocket PC 2002上が動いているAxim向けの、Windows Mobile 2003 for Pocket PCへのアップデータも提供しない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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