Mac OS Xを完全サポートするOpenOfficeを待つMacユーザーはもう少し待たされることになると、同ソフトウェアの移植作業に携わるデベロッパーグループが明かした。
OS X版OpenOfficeのプロジェクトサイトで先週公開された最新情報の中で、同プロジェクトの開発者が明らかにしたところでは、Mac OS XのQuartz/Aquaインタフェースをサポートするための移植作業は、OpenOfficeのバージョン2.0完成後に着手することになるという。
そのタイミングは2005年初頭になる見込みで、これによりOS XネイティブのOpenOffice登場は2006年の中頃以降になる。なお、これまでは2004年中頃に登場すると見られていた。
OpenOfficeはワードプロセッサ、表計算、プレゼンテーションの各プログラムを含む無償のオープンソースオフィスのアプリケーションパッケージで、米Sun MicrosystemsのStarOfficeがベースになっている。同ソフトウェアは、WindowsとLinuxの両オペレーティングシステムに対応するほか、各種UNIXにも対応している。しかし、MacユーザーはOS XのX11 UNIX互換環境で動作するUNIXソフトウェアに手を加えたもので間に合わせなくてはならない。
先の最新情報によると、OS Xへの移植作業は思ったより複雑で、開発者のリソースも予想より限られていたという。その結果、プロジェクトリーダーはメインとなるWindows/Linux版OpenOfficeのバージョン2.0が出せるまで、OS X版開発を停止した。OpenOfficeの開発者はまだOpenOffice 1.1のアップデートを完成しようかというところで、バージョン2.0は2005年の第1四半期まで出そうにない。
同プロジェクトサイトの情報欄には、「テストや開発のためのリソースが限られているため、ソフトウェアの新しいバージョンに組み込めない“終わった”APIの移植作業に、すべての時間を費やすことは賢明ではない。QuartzとAquaに対応させるためのこれ以上の開発作業は、OpenOffice.org 2.0以降になる」と書かれている。
先日登場したCorelのWordPerfectはOS Xをサポートしておらず、Sun MicrosystemsもMac版のStarOfficeを開発していないため、MicrosoftのOfficeや、Apple Computerが販売するコンシューマー向けのAppleWorksにとって、OS X版のOpenOfficeが初めての強力なライバルになるはずだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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