インテグレーションソフトウェアを開発する米Kenameaは7日(米国時間)、ユーザーがエンタープライズソフトウェアから新機能を作り出せるWebサービスツールパッケージを発売し、複合(コンポジット)アプリケーション市場に参入した。
主にメッセージソフトメーカーとして知られているKenameaは、企業ユーザーがアプリケーション間の相互運用性をより高められる複合アプリケーション、Composite Application Suite version 3.0を新たにリリースした。複合アプリケーションとは、他のエンタープライズ用システムの部品を使って構築されたWebサービスソフトウェアで、そのシステム情報を提供したり、新機能を作成したりすることができる。
Kenameaでは、サービス指向アーキテクチャと、非同期イベント駆動型設計、そしてコンポーネントベース開発を、現在のアプリケーション設計において核となる3つの要素と定義し、Composite Application Suiteは「この3つの要素をカプセル化している」と話している。
「企業オーナーは、従業員や提携会社、顧客などに対して、事業のプロセスをリアルタイムで完全に提示し、イベント発生時には正確に協調して対応できるようなアプリケーションを求めている」と、Kenameaの最高経営責任者(CEO)Tom Lounibosは声明のなかで述べている。
Lounibosの考えでは、Kenameaの新製品は、カスタマイズのためのコーディングが必要なく、こうした機能をあらゆるウェブブラウザ上で提供する、複合ソフトウェアツールセットとしては初めてのものだという。
このスイートは、Application BuilderとComponent Builder、Notification Serverという3つの主要部分で構成されている。Application Builderは、アプリケーションコンポーネントを統合するための環境。Component Builderは、既存アプリケーションやデータ、Webサービスを、複合アプリケーション内のインタラクティブなコンポーネントにまとめるツール。そしてNotification Serverは、インタラクティブなネットワークを用いた複合アプリケーションのランタイム環境だ。
Composite Application Suiteは、単一のインターフェースから、複数のデータシステムやアプリケーション、Webサービスの情報を統合したり、コンポーネントを制御したりする機能など、幅広い利点を提供できる、とKenameaの代表者は考えている。同社によると、このアプリケーションはあらゆるコンピューティング機器で利用でき、ネットワーク障害などの問題の犠牲となることはほとんどないという。
アナリストらは、Kenameaが今回の複合アプリケーションのリリースにより、顧客基盤をうまく広げることができるかもしれない、と話している。同社はこのパッケージを使って、より多くの企業や顧客ともつながりを持てるようになる、と米ZapThinkのアナリストRon Schmelzerは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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