ネットワーク機器メーカーのNetgearは米国時間7月31日、株式公開(IPO)で9800万ドルを調達した。この華々しいデビューは、低迷を続けてきたIPO市場にとって一筋の光明となった。
Netgearの株式は、取引開始直後から1株あたり19.15ドルという高値で取引された。これは1株あたり14ドルというIPO価格を、37パーセントも上回るものだ。しかし、このすばらしい始値は驚くには値しない。証券取引委員会(SEC)の資料によれば、同社は始値の価格帯を1株あたり10ドル〜12ドルから12ドル〜14ドルに引き上げていた。
「今年IPOを行った17企業のうち、16社は募集価格を上回る始値をつけた」と、Thomson Financial ServicesのIPOアナリストRichard Petersonは語った。「IPO申請の総数は今年あまり多くないが、増える傾向にある。第3四半期でいくぶん改善され、第4四半期ではもっと改善されるだろう」と、Petersenは付け加えた。
「これをテクノロジーバブルの再来だと思うなら、大きな間違いだ。しかし、IPOの平均取引額は上がっており、初日の取引のIPOプレミアムも上がっている・・・IPOまで進んだ企業には、何らかの価値があるといえる」と、調査会社の米IPO Financial Network社長、David Menlowは述べた。
「IPOを行えるのは、利益を出している会社だけだ」とMenlowは付け加えた。Netgearの場合はまさしくこれにあたる。
6月29日締めの直近の四半期で、Netgearは6900万ドルの売上げを記録した。うち純利益は1910万ドル、事業収入は330万ドルとなっている。
Netgearは中小企業やSOHO向けのネットワーク機器を開発販売している。同社は1996年にBay Networksの子会社として法人化されたが、Bay Networks自体が、1998年にNortel Networksに買収された。NetgearはNortelが残りの株式を売却した2002年まで、Nortelの子会社だった。
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