米NetGearは米国時間4月10日、株式公開(IPO)を米証券取引委員会(SEC)に申請した。同社は今回の申請で1億1500万ドルの資金調達を目論んでいるが、詳しい内容についてはコメントを控えている。
NetGearのIPO申請は2度目の試みとなる。同社は2000年3月、カナダの大手ネットワーク企業Nortel Networksから分離独立した会社で、Ethernetスイッチなどの家庭/小規模向けネットワーク装置を手がけている。独立時は未公開企業だったが、2000年1月に最初のIPOを申請し、1億3000万ドルを調達する予定だった。しかし、市場が悪化したことからその5カ月後に申請を取り下げる結果になった。
NetGearは今回のIPO申請で、さらに逆境に立ち向かうことになる。市場の冷え込みは、前回より厳しさを増している。また、同社はしばしば製品リリースが遅れたことで、「四半期の純利益が従来の見込みを下回る結果となった」(NetGear)という。そのほか、一部のEthernetスイッチで断続的に接続が途切れる問題が生じたため、リコールを実施した。
これら数々の悪条件にもめげず、NetGearは着実に業績を上げている。2002年の売上高は前年比23%増の2億3700万ドルとなった。純利益は2001年の1950万ドルの赤字から一転して、2002年には810万ドルの黒字となっている。このため、同社は今回のIPOで、投資家からの支援を獲得する可能性がある。
しかし、調査会社の米IPO Financial Networkの社長、David Menlowは「NetGearの財務状況が、同社の価値を裏付けるか見極めるのはまだ早い」と述べている。
NetGearは数週間〜数カ月以内に、IPO時の株価と発行株数を明らかにする見込み。ティッカーは「NTGR」になる予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力