IBMのオンデマンドの価格付けは「目くらまし」:オラクルのL・エリソン

 インドの聴衆に向かって講演を行った米OracleのCEO、Larry Ellisonは、米IBMのオンデマンド戦略を「目くらまし」とし、自社の提供する低価格なLinuxベースのデータベースプラットフォームには対抗できないと述べた。

 Ellisonはまた、インドにある2カ所のソフトウェアセンターの人員を3000人から6000人に倍増させる計画も明らかにした。

 「IBMは、『16wayのメインフレームを持っていてプロセッサを8基しか使用していないのなら、8基分だけ支払えばよい』としている。これは、安く見せかける目くらましにすぎない」(Ellison)。

 IBMの大規模なメインフレームとは異なり、Oracleの「6000ドルのマシン」は、OSにLinuxを採用し、米Intelのプロセッサを搭載、必要なときにクラスターシステムに追加挿入できるという。

 Ellisonのこの発言は、データベース分野でのライバル企業であるIBMのオンデマンド計画をどう思うかという会場からの質問に対して、同氏が回答したもの。IBMは、オンデマンドのユーティリティ型コンピューティングモデルを優れた技術として売り込んでおり、顧客はIBMのサーバ上で使用したリソース分だけ支払えばよいとしている。

 Oracleの会長兼CEOであるEllisonは7月10日(米国時間)、Oracle本社のあるカリフォルニア州レッドウッドショアから、インドの首都ニューデリーのゲストに向かって、ビデオを通して講演を行った。

 このイベントは、同社とHPがインドで開始するeGovernance Centre of Excellenceのオープニングイベントとして開かれたもの。このe-Governance Center of Excellenceは、Oracleにとっては2つ目となり、第1号は米ヴァージニア州レストンに設置している。今回開設したインドの施設では、インドの国、中央、地方の政府機関を支援することになっている。

 この他にも、中国とインドを比較してどう思うかという質問が出された。これに対しては、Ellisonはインドはビジネスとソフトウェアにおけるサービスで独占的地位にあり、中国は今後も製造業をリードするだろうと答えた。

 Oracleの広報担当は、同社のインドにおける事業は、毎月100人の従業員を採用するペースで成長しており、2004年には4000人体制になる見込みだと付け加えた。

 Oracleは、早くからインドのソフトウェア技術者を採用している企業のひとつで、1994年にIndia Development Centerを設立している。現在、同社はバンガロールとハイデラバードの2都市に開発センターを持つ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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